学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §2 運動器系 / QJ26A036

理由で解く 柔道整復師

QJ26A036 解剖学

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午前 問36
問題
上腕骨内側上顆から起始するのはどれか。
選択肢
1 回外筋
2 深指屈筋
3 方形回内筋
4 円回内筋
解答
正解4(円回内筋)
解説

上腕骨内側上顆には前腕屈筋・回内筋群の共同起始があり、選択肢では円回内筋がここから起こる。

内側上顆の前面から起こる筋は、橈側から円回内筋・橈側手根屈筋・長掌筋・尺側手根屈筋(上腕頭)・浅指屈筋(上腕尺骨頭)の5つで、いずれも手関節や手指を屈曲させるか前腕を回内させる。支配神経は原則として正中神経で、尺側手根屈筋だけが尺骨神経である。これに対し、深層の深指屈筋と方形回内筋は前腕骨から直接起こるため内側上顆には付かず、回外筋は反対側の外側上顆側から起こる。内側上顆に付く共同腱は繰り返しの牽引で障害されやすく、投球やゴルフのスイングによる内側上顆炎(野球肘・ゴルフ肘)の主座となる。評価では抵抗下の手関節屈曲・前腕回内で痛みが再現するかを確かめ、投球数や動作の見直しを合わせて指導する。

✓ 4. 正しい
円回内筋
上腕頭が上腕骨内側上顆から、尺骨頭が尺骨鈎状突起から起こり、橈骨外側面の中央(円回内筋粗面)に停止する。前腕回内と肘屈曲を行い、正中神経は2頭の間を貫いて前腕へ入る。
✗ 1. 誤り
回外筋
上腕骨外側上顆、尺骨の回外筋稜、肘関節の外側側副靱帯・橈骨輪状靱帯から起こって橈骨上部を外側から巻く。橈骨神経深枝(後骨間神経)がこの筋の中を貫通する。
✗ 2. 誤り
深指屈筋
尺骨の前面・内側面と前腕骨間膜から起こり、第2〜5指の末節骨底に停止する。前腕屈筋の深層に属し、内側上顆からは起こらない。
✗ 3. 誤り
方形回内筋
尺骨遠位の前面から橈骨遠位の前面へ横向きに走る前腕最深層の筋で、上腕骨には付着しない。前腕回内の主動筋である。
ポイント
  • 内側上顆=屈筋・回内筋群の共同起始。円回内筋・橈側手根屈筋・長掌筋・尺側手根屈筋・浅指屈筋の5筋。
  • 外側上顆=伸筋・回外筋群の共同起始。回外筋もこちら側。
  • 深指屈筋・長母指屈筋・方形回内筋は前腕骨と骨間膜から起こる深層筋。
  • 前腕の回内筋は円回内筋と方形回内筋の2つ。うち内側上顆から起こるのは円回内筋のみ(腕橈骨筋は前腕を中間位に戻す作用をもつが、回内筋には数えない)。
  • 円回内筋の2頭の間は正中神経の絞扼部位(円回内筋症候群)になりうる。
比較表
起始停止神経
円回内筋上腕骨内側上顆/尺骨鈎状突起橈骨外側面中央正中神経
方形回内筋尺骨遠位前面橈骨遠位前面正中神経(前骨間神経)
深指屈筋尺骨前面・骨間膜第2〜5指 末節骨底正中神経+尺骨神経
回外筋上腕骨外側上顆・尺骨回外筋稜など橈骨上部外側橈骨神経深枝
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