学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §39 病理学概論 / QJ26A009

理由で解く 柔道整復師

QJ26A009 必修問題

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午前 問9
問題
呼吸器や消化管などの粘膜の炎症で粘液分泌の亢進が著しいのはどれか。
選択肢
1 漿液性炎
2 カタル性炎
3 線維素性炎
4 化膿性炎
解答
正解2(カタル性炎)
解説

粘膜に起こり、粘液の分泌が著明に亢進する滲出性炎はカタル性炎である。

滲出性炎は、血管から漏れ出す滲出物の性状によって分類する。カタル性炎は粘膜に生じる炎症で、杯細胞や粘液腺からの粘液分泌が著しく増えるのが特徴であり、鼻カタル(かぜの鼻汁)、気管支カタル、腸カタルが代表例である。滲出物に漿液が多ければ漿液性カタル、膿が混じれば化膿性カタルと呼び分ける。組織の破壊は比較的軽く、多くは可逆的に治まる。設問文にある「呼吸器や消化管などの粘膜」という条件がそのままヒントで、「粘膜+粘液の増加=カタル」と結びつけて覚えるとよい。

✓ 2. 正しい
カタル性炎
粘膜表面で粘液分泌が亢進する滲出性炎。呼吸器・消化管の粘膜に典型的にみられ、組織破壊は軽く可逆的なことが多い。
✗ 1. 誤り
漿液性炎
蛋白に乏しい漿液が主体の滲出。熱傷の水疱、漿膜腔にたまる胸水・腹水などが該当し、主役は粘液ではない。
✗ 3. 誤り
線維素性炎
フィブリノゲンが漏出しフィブリン(線維素)が大量に析出する炎症。ジフテリアの偽膜や線維素性心外膜炎(絨毛心)が代表。
✗ 4. 誤り
化膿性炎
好中球が主体となり膿を形成する炎症。膿瘍・蜂窩織炎・蓄膿が代表で、たまるのは粘液ではなく膿である。
ポイント
  • カタル性炎=粘膜の炎症で粘液分泌が著明に亢進。鼻カタル・気管支カタル・腸カタル
  • 滲出性炎は滲出物の性状で分類する。漿液/粘液/フィブリン/膿/血液/壊死の別で名が決まる
  • 漿液性炎は水疱や胸水・腹水、線維素性炎は偽膜や絨毛心、化膿性炎は膿瘍・蜂窩織炎
  • 炎症の5徴は発赤・腫脹・発熱・疼痛・機能障害
  • カタル性炎は組織破壊が軽く可逆的なことが多いが、慢性化すると粘膜の萎縮や肥厚を招く
比較表
滲出性炎主な滲出物好発部位代表例
漿液性炎漿液(蛋白に乏しい液)漿膜・皮膚・粘膜熱傷の水疱、胸水・腹水
カタル性炎粘液粘膜(呼吸器・消化管)鼻カタル、気管支カタル、腸カタル
線維素性炎フィブリン漿膜・粘膜ジフテリアの偽膜、絨毛心
化膿性炎膿(好中球)全身どこでも膿瘍、蜂窩織炎、蓄膿
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