学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §41 リハビリテーション医学 / QJ26A010

理由で解く 柔道整復師

QJ26A010 必修問題

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午前 問10
問題
ノーマライゼーションの考え方に含まれないのはどれか。
選択肢
1 施設への入所
2 社会的自立の促進
3 安全な暮らしの確保
4 バリアフリー化の促進
解答
正解1(施設への入所)
解説

ノーマライゼーションは、障害の有無にかかわらず誰もが地域で当たり前の生活を営める社会をめざす理念である。生活の場を施設に限定する「施設への入所」は、この理念が乗り越えようとしてきた在り方であり、含まれない。

1950年代のデンマークでバンク-ミケルセンが提唱し、スウェーデンのニィリエが原理として整理した考え方で、「障害のある人を特別な場所に分けて社会に合わせさせるのではなく、社会の側を変えて誰もが同じ生活条件を得られるようにする」ことを核とする。日本でも障害者基本法や障害者総合支援法の理念に取り入れられ、施設中心から地域生活への移行(地域移行支援)、バリアフリー化やユニバーサルデザインの推進、就労支援による社会的自立の後押しが具体策として進められている。この設問は「含まれないもの」を選ぶ形なので、理念の方向と逆を向いている選択肢を探すのが解き方になる。なお施設そのものが否定されるわけではなく、必要な支援を受けながら地域で暮らせる選択肢を確保することが理念の趣旨である。

✓ 1. これが答え(含まれない)
施設への入所
生活の場を施設に限定することは地域社会からの分離につながり、理念の方向と逆を向く。住まいの確保や在宅サービス、地域移行支援を整え、地域で暮らし続けられる選択肢をつくることが求められる。
✗ 2. 答えではない(含まれる)
社会的自立の促進
就労支援や自己決定の尊重によって社会参加を進めることは、ノーマライゼーションの中心的な内容である。
✗ 3. 答えではない(含まれる)
安全な暮らしの確保
「当たり前の生活」には安全が前提として含まれる。権利擁護や虐待防止の仕組みもこの理念に沿う。
✗ 4. 答えではない(含まれる)
バリアフリー化の促進
社会の側にある障壁を取り除くという発想そのもので、理念を最も具体化した施策のひとつである。
ポイント
  • ノーマライゼーション=障害の有無にかかわらず地域で当たり前の生活を営める社会をめざす理念
  • 提唱はデンマークのバンク-ミケルセン、原理化はスウェーデンのニィリエ
  • 変えるのは障害のある人ではなく社会の側の障壁。施設収容から地域生活への移行が方向性
  • 具体策は地域移行支援、バリアフリー・ユニバーサルデザイン、就労支援、自己決定の尊重
  • 関連理念にリハビリテーション(全人間的復権)、QOL、インクルージョン、ソーシャルインクルージョンがある
比較表
観点従来の施設収容型ノーマライゼーション
生活の場施設に集約住み慣れた地域
変えるべき対象障害のある人(社会に合わせさせる)社会の側の障壁
めざすもの保護・管理自己決定と社会参加
具体的な施策収容施設の整備地域移行支援、バリアフリー、就労支援
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。