学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ25P101
理由で解く 柔道整復師

意識障害に顔面蒼白・冷汗・脈拍減弱を伴う所見はショックを示す。搬送に備えては仰臥位で両下肢を挙上して静脈還流を助ける体位が適切で、図で厚いクッションの上に両下肢を乗せているbが正答。
ショックは全身の組織灌流が不足した状態で、災害現場の外傷では出血による循環血液量減少性ショックが多い。顔面蒼白、虚脱、冷汗(皮膚湿潤)、脈拍触知不能(微弱・頻数)、呼吸不全は「ショックの5徴」として押さえておく。現場対応の原則は、まず救急要請と安全確保、次いで気道確保と呼吸・循環の確認、出血があれば直接圧迫による止血である。そのうえで仰臥位とし、下肢を心臓より高く挙上して下半身に貯留した血液を心臓へ戻し、心拍出量と脳血流を保つ。あわせて毛布などで保温し、不要な体位変換や移動は避ける。頭頸部外傷や頸椎損傷が疑われる状況では、頭頸部を保持したまま最小限の動きで体位を整える。本問の図はa=クッションで背部を支えた半坐位、b=両下肢をクッションに乗せた下肢挙上位、c=クッションを抱えて丸まった側臥位、d=下肢を伸ばした水平仰臥位を描いており、「下肢が心臓より高く保たれている絵はどれか」を見れば一目で絞り込める。
| 図 | 体位 | 目的 | 主な適応 |
|---|---|---|---|
| a | 半坐位(ファウラー位) | 呼吸を楽にする | 呼吸困難、胸部外傷 |
| b | 仰臥位+下肢挙上(ショック体位) | 静脈還流を増やし心拍出量・脳血流を保つ | 循環血液量減少性ショック(本問) |
| c | 側臥位(膝を曲げて丸まった姿勢) | 吐物の誤嚥を防ぎ気道を確保する | 意識障害があり呼吸のある傷病者。循環の立て直しにはならない |
| d | 水平仰臥位 | 安静を保つ基本の体位 | 広く用いる基本体位。ショックの所見があるときは下肢挙上を優先する |
| ― | 仰臥位+膝立て | 腹壁の緊張を緩める | 腹部の外傷・強い腹痛 |
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