学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ24P110
理由で解く 柔道整復師
高度腫脹・皮膚光沢、強い自発痛、筋の伸張時痛、感覚障害、運動障害がそろっており、下腿の急性コンパートメント症候群を疑う。搬送までに行うのは安静と冷却で、圧迫と挙上は避ける。正解は1と2。
軋轢音・介達痛がなく骨折を積極的には示唆しない一方で、翌日に疼痛が増強し、皮膚が張って光沢を帯び、他動的に筋を伸ばしたときの痛み(伸張時痛)と感覚障害・運動障害が現れている。これは下腿の筋区画(とくに前方区画)の内圧が上昇し、筋・神経の血流が絶たれつつある状態を示す危険な所見である。区画内圧の上昇は数時間単位で不可逆的な筋壊死・神経麻痺(阻血性拘縮)に進むため、疑った時点で緊急に医療機関へ搬送し、筋膜切開などの処置につなぐことが最優先となる。搬送までの間は患部を動かさず安静を保ち、冷却で疼痛と組織の代謝需要を抑える。通常の急性外傷ではRICEの一部として当然に行う圧迫と挙上が、この病態では逆に有害となる点が本問の要点である。締めつけている包帯・サポーター・シーネがあれば直ちにゆるめ、患肢は心臓とほぼ同じ高さに保つ。
| 処置 | 通常の急性外傷(RICE) | 急性コンパートメント症候群を疑うとき |
|---|---|---|
| 安静(Rest) | 行う | 行う(動かさず保持し搬送) |
| 冷却(Icing) | 行う | 行う(凍傷と循環に注意しつつ) |
| 圧迫(Compression) | 行う | 行わない(締めつけを取り除く) |
| 挙上(Elevation) | 行う | 行わない(心臓とほぼ同じ高さに保つ) |
| 次の一手 | 経過観察・段階的な運動再開 | 緊急搬送、筋膜切開の判断を医師に委ねる |
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