学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §36 解剖学 / QJ25A001

理由で解く 柔道整復師

QJ25A001 必修問題

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午前 問1
問題
図の寛骨を構成する骨の組合せで正しいのはどれか。
図
選択肢
1 ① 腸骨 ② 坐骨 ③ 恥骨
2 ① 腸骨 ② 恥骨 ③ 坐骨
3 ① 坐骨 ② 腸骨 ③ 恥骨
4 ① 坐骨 ② 恥骨 ③ 腸骨
解答
正解2(① 腸骨 ② 恥骨 ③ 坐骨)
解説

寛骨は腸骨・坐骨・恥骨の3つの骨が寛骨臼のところで癒合してできた1個の骨である。図の番号に当てはめると ① 腸骨・② 恥骨・③ 坐骨 となり、正答は2。

この3骨は生下時には別々で、寛骨臼の中心でY字(三放)軟骨によって隔てられている。思春期を過ぎて16〜18歳ごろに骨性癒合し、1つの寛骨になる。位置関係は覚えるより「体で触って確かめる」のが早い。腰に手を当てたときに触れる高い縁が腸骨稜で、そこから上方に扇状に広がるのが腸骨。椅子に座ったときに座面に当たる硬い隆起が坐骨結節で、坐骨は後下方にある。下腹部正中の前面で左右が向かい合うのが恥骨結合で、恥骨は前下方にある。恥骨と坐骨は下方でそれぞれ枝を出して輪をつくり、その内側が閉鎖孔になる(腸骨は閉鎖孔をつくらない)。本問の正答から、図の①は上方に広がる部分、②は前下方、③は後下方を指していると読み取れる。

✓ 2. 正しい
① 腸骨 ② 恥骨 ③ 坐骨
上方に扇状に広がる部分が腸骨、前下方で正中の恥骨結合に向かうのが恥骨、後下方で座位のとき体重を受けるのが坐骨。この「上→前下→後下」の並びと一致するため正しい組合せである。
✗ 1. 誤り
① 腸骨 ② 坐骨 ③ 恥骨
①を腸骨とした点は合っているが、②と③が入れ替わっている。前下方(恥骨結合に向かう側)が恥骨、後下方(坐骨結節のある側)が坐骨である。恥骨結合と坐骨結節を触って確かめると取り違えにくい。
✗ 3. 誤り
① 坐骨 ② 腸骨 ③ 恥骨
上方の広い部分を坐骨、その下を腸骨としており、3骨すべての対応がずれている。坐骨は後下方にあって上方には広がらず、腸骨稜をもつ扇状の部分は必ず腸骨である。
✗ 4. 誤り
① 坐骨 ② 恥骨 ③ 腸骨
②を恥骨とした点は合うが、①と③が入れ替わっている。腸骨が最も下方にくることはなく、腸骨は上方で腸骨翼として広がり仙骨と仙腸関節をつくる。
ポイント
  • 寛骨=腸骨+坐骨+恥骨。3骨は寛骨臼で合流し、Y字(三放)軟骨を経て思春期以降に癒合して1個の骨になる。
  • 位置は触診で覚える。上=腸骨(腸骨稜)、前下=恥骨(恥骨結合)、後下=坐骨(坐骨結節)。
  • 閉鎖孔は恥骨と坐骨が輪をつくって囲む。腸骨は閉鎖孔の形成に関与しない。
  • 寛骨臼は3骨すべてが分担するが、腸骨と坐骨の占める割合が大きく、恥骨は前下方のわずかな部分を占める。
  • 左右の寛骨+仙骨+尾骨で骨盤。腸骨は仙腸関節、恥骨は恥骨結合で連結する。
比較表
寛骨での位置体表の目印関与する連結・構造
腸骨上方(扇状に広がる腸骨翼)腸骨稜・上前腸骨棘仙腸関節、寛骨臼の上方部
恥骨前下方恥骨結合部(下腹部正中前面)恥骨結合、閉鎖孔の前上縁、寛骨臼の前下方部
坐骨後下方坐骨結節(座位で座面に当たる)閉鎖孔の後下縁、寛骨臼の後下方部
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