学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §6 総論 骨折 / QJ25P070

理由で解く 柔道整復師

QJ25P070 柔道整復理論

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午後 問70
問題
骨折の治癒機序で正しいのはどれか。
選択肢
1 軟骨内骨化 → 血腫形成 → 結合織内骨化 → リモデリング
2 血腫形成 → 結合織内骨化 → 軟骨内骨化 → リモデリング
3 結合織内骨化 → 軟骨内骨化 → 血腫形成 → リモデリング
4 血腫形成→軟骨内骨化 → 結合織内骨化 → リモデリング
解答
正解2(血腫形成 → 結合織内骨化 → 軟骨内骨化 → リモデリング)
解説

骨折の治癒は「血腫形成 → 結合織内骨化 → 軟骨内骨化 → リモデリング」の順で進む。まず出血で足場をつくり、骨膜側から膜性の骨化が始まり、遅れて骨折間隙が軟骨を介して骨化する流れである。

骨折すると骨髄・骨膜・周囲軟部組織からの出血で血腫が形成され、これが炎症細胞と間葉系細胞を呼び込む足場となる。次に骨膜内層の細胞が増殖し、血行が保たれている骨膜側では軟骨を経ずに直接骨がつくられる(結合織内骨化=膜内骨化)。一方、骨折間隙のように血行に乏しく力学的に不安定な部分では、いったん軟骨が形成され、それが石灰化してから骨に置き換わる(軟骨内骨化)。こうしてできた仮骨が硬化し、最後に長期間かけて過剰な骨が吸収され、力学的な負荷方向に沿って骨梁が再配列するリモデリングで完成する。順序を丸暗記するのではなく、「出血が最初、造り替えが最後、間にある2つは血行のよい骨膜側が先」と理解すれば取り違えない。

✓ 2. 正しい
血腫形成 → 結合織内骨化 → 軟骨内骨化 → リモデリング
出血による血腫が修復の足場となり、血行のよい骨膜側で結合織内骨化が先行し、血行に乏しい骨折間隙が軟骨内骨化で埋まり、最後にリモデリングで形が整う。過程の順序として正しい。
✗ 1. 誤り
軟骨内骨化 → 血腫形成 → 結合織内骨化 → リモデリング
血腫形成より前に骨化が始まることはない。修復に必要な細胞と成長因子は血腫を介して集まるため、血腫形成は必ず最初に置かれる。
✗ 3. 誤り
結合織内骨化 → 軟骨内骨化 → 血腫形成 → リモデリング
骨化が進んだ後に血腫が形成されるという順序は成り立たない。血腫形成が3番目に置かれている時点で誤りと判断できる。
✗ 4. 誤り
血腫形成→軟骨内骨化 → 結合織内骨化 → リモデリング
血腫形成が最初である点は正しいが、その後の2つが逆である。血行の保たれた骨膜側で行われる結合織内骨化が先で、血行に乏しい骨折間隙の軟骨内骨化が後になる。
ポイント
  • 順序は「血腫形成 → 結合織内骨化 → 軟骨内骨化 → リモデリング」。
  • 血腫は修復細胞と成長因子を集める足場。最初に必ず起こる。
  • 結合織内(膜内)骨化=骨膜側、血行が良く軟骨を介さない。
  • 軟骨内骨化=骨折間隙側、血行に乏しく軟骨を経てから骨に置換される。
  • リモデリングは荷重方向に沿った骨梁の再配列で、数か月〜年単位で進む最終段階。
比較表
段階主な出来事意味づけ
1. 血腫形成骨髄・骨膜・軟部組織からの出血修復細胞を集める足場
2. 結合織内骨化骨膜内層から直接骨形成血行が良い部分が先行
3. 軟骨内骨化骨折間隙に軟骨→石灰化→骨に置換血行に乏しい部分が後追い
4. リモデリング過剰仮骨の吸収と骨梁の再配列力学的に適した形へ造り替え
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