学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §45 柔道整復理論 / QJ25A019
理由で解く 柔道整復師
反復性脱臼になりやすい代表は肩関節前方脱臼です。骨性の支持が乏しいうえ、初回脱臼で関節唇や関節包に生じた損傷が治らないまま残ると、軽い外力で繰り返し脱臼するようになります。答えは1です。
肩関節(肩甲上腕関節)は、大きな上腕骨頭を浅い関節窩が受ける構造で、可動域が広い代わりに安定性を関節唇・関節包・靱帯・腱板といった軟部組織に頼っています。前方脱臼では、関節窩の前下縁で関節唇と関節包が剥離するバンカート損傷や、骨頭の後外側がへこむヒル・サックス損傷が生じます。これらが修復されないまま残ると前方を止める力が働かず、外転・外旋(腕を挙げて後ろへひねる)の肢位で容易に再脱臼します。若年者、コンタクトスポーツや投球動作を行う人、初回の固定が不十分だった例で反復化しやすいことが知られています。初回脱臼では、整復後に適切な肢位で一定期間固定し、その後は腱板と肩甲帯周囲の筋を段階的に鍛えて動的な安定性を高めていくことが、再発を減らす方向に働きます。脱臼を繰り返す状態が続く場合は、手術も含めた評価のために整形外科の受診につなげます。
| 脱臼 | 関節の安定性 | 反復性への移行 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 肩関節前方脱臼 | 軟部組織依存(関節窩が浅い) | なりやすい | バンカート・ヒル・サックス損傷が残る |
| 示指MP関節背側脱臼 | 側副靱帯・掌側板で安定 | まれ | 整復後の安定性が保たれる |
| 膝関節後方脱臼 | 強靱な靱帯群 | まれ | 発生自体が少なく、重症の靱帯損傷を伴う |
| 距骨前方脱臼 | 骨性の噛み合わせ+強靱な靱帯 | まれ | 大きな外力を要し、発生頻度が低い |
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