学習トップ理由で解く 柔道整復師整形外科学 ▸ §10 疾患別各論 非感染性軟部・骨関節疾患 / QJ24P061

理由で解く 柔道整復師

QJ24P061 整形外科学

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午後 問61
問題
正しい組合せはどれか。
選択肢
1 仙腸関節炎-変形性関節症
2 カフェオレ斑-神経障害性関節症
3 ブシャール(Bouchard)結節-掌蹠膿疱症性関節炎
4 指伸筋腱皮下断裂-関節リウマチ
解答
正解4(指伸筋腱皮下断裂-関節リウマチ)
解説

関節リウマチでは手関節背側の滑膜増殖と尺骨頭の背側突出により指伸筋腱が摩耗し、皮下断裂を起こす。正しい組合せは4。

組合せ問題は、それぞれの所見が「どの疾患の代表所見なのか」を思い出して照合すると確実である。仙腸関節炎は強直性脊椎炎をはじめとする脊椎関節炎、カフェオレ斑は神経線維腫症1型、ブシャール結節は手指PIP関節に生じる変形性関節症の骨性隆起である。関節リウマチの手関節では、増殖した滑膜が伸筋腱を侵し、遠位橈尺関節の破壊で背側に突出した尺骨頭が腱をこすることで、小指側の腱から順に断裂していく。指を自分では伸ばせないのに他動的には伸びるという所見をみたら腱断裂を疑い、早めに手外科の評価につなぐ。

✓ 4. 正しい
指伸筋腱皮下断裂-関節リウマチ
関節リウマチの手関節では滑膜増殖と遠位橈尺関節の破壊により尺骨頭が背側へ脱臼し(カプトウルナ症候群)、その上を走る伸筋腱が擦れて断裂する。小指・環指から始まって橈側へ順に進むパターンが典型である。
✗ 1. 誤り
仙腸関節炎-変形性関節症
仙腸関節炎は強直性脊椎炎など脊椎関節炎の中心的所見で、若年男性が朝のこわばりを伴う腰殿部痛を訴える形で始まる。変形性関節症は荷重関節の軟骨変性が主体であり、仙腸関節炎とは結びつかない。
✗ 2. 誤り
カフェオレ斑-神経障害性関節症
カフェオレ斑は神経線維腫症1型(レックリングハウゼン病)の皮膚所見である。神経障害性関節症(シャルコー関節)は痛覚が失われた関節が気づかぬうちに壊れていく病態で、糖尿病性神経障害、脊髄空洞症、脊髄癆などが原因となる。
✗ 3. 誤り
ブシャール(Bouchard)結節-掌蹠膿疱症性関節炎
ブシャール結節はPIP関節にできる変形性関節症の骨性隆起である(DIP関節ならヘバーデン結節)。掌蹠膿疱症性関節炎は手掌・足底の膿疱に伴って胸鎖関節や胸肋鎖骨部に疼痛と骨化をきたすのが特徴で、手指PIP関節の結節とは結びつかない。
ポイント
  • 仙腸関節炎 → 強直性脊椎炎(脊椎関節炎)の中心所見
  • カフェオレ斑 → 神経線維腫症1型。シャルコー関節の原因は糖尿病・脊髄空洞症・脊髄癆
  • ブシャール結節はPIP、ヘバーデン結節はDIP。ともに変形性関節症
  • 掌蹠膿疱症性関節炎は胸鎖関節・胸肋鎖骨部の病変が特徴
  • 関節リウマチの伸筋腱皮下断裂は尺側(小指側)から進む。自動伸展のみできない所見に気づいたら手外科へつなぐ
比較表
所見結びつく疾患
仙腸関節炎強直性脊椎炎(脊椎関節炎)
カフェオレ斑神経線維腫症1型
ブシャール結節(PIP)・ヘバーデン結節(DIP)変形性関節症
胸鎖関節・胸肋鎖骨部の骨化掌蹠膿疱症性関節炎
指伸筋腱皮下断裂・尺骨頭背側脱臼関節リウマチ
無痛性の関節破壊神経障害性関節症(シャルコー関節)
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