学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 一般臨床医学 ▸ §21 臨床実地問題 / QJ24P043
理由で解く 柔道整復師
パーキンソン病の診断根拠となるのは、安静時振戦・筋強剛(固縮)・無動(寡動)・姿勢反射障害の4大徴候である。選択肢のうちこれに当てはまるのは手足の振戦だけで、他の3つはいずれもパーキンソン病とは逆の記載か、別の病態を示す所見である。
パーキンソン病は中脳黒質のドパミン神経細胞が変性・脱落し、線条体のドパミンが不足して大脳基底核(錐体外路系)の運動調節が破綻する変性疾患である。最も特徴的なのが4〜6Hzの安静時振戦で、膝の上に手を置いてじっとしているときに強く出て、物を取るなど動作を始めると軽くなり、緊張や暗算などで増強する。母指と示指をこすり合わせるような丸薬丸め様(pill-rolling)の動きが典型で、多くは片側の上肢から始まり左右差を残しながら広がる。障害されるのは運動の調節系であるため感覚は保たれ、筋トーヌスは減弱ではなく亢進して歯車様・鉛管様の固縮となり、姿勢は前傾前屈をとる。歩行では小刻み歩行・すくみ足・突進現象がみられ、進行に伴い転倒の危険が高まるので、方向転換や狭い場所での歩き出しに配慮した環境整備と、神経内科での薬物治療につなぐ姿勢が大切になる。
| 比較項目 | 安静時振戦 | 姿勢時振戦 | 企図振戦(運動時振戦) |
|---|---|---|---|
| 代表疾患 | パーキンソン病 | 本態性振戦 | 小脳・小脳路の障害 |
| 出やすい場面 | 手を膝に置いて安静にしているとき | 手を前方に挙上して保持したとき | 目標物に手を伸ばす動作の途中 |
| 動作との関係 | 動作を始めると軽くなる | 姿勢保持で持続する | 目標に近づくほど大きくなる |
| 随伴所見 | 固縮・無動・前傾前屈姿勢 | 他の神経症状に乏しい | 測定障害・変換運動障害・失調性歩行 |
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