学習トップ理由で解く 柔道整復師関係法規 ▸ §3 柔道整復師法 / QJ24P001

理由で解く 柔道整復師

QJ24P001 関係法規

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午後 問1
問題
柔道整復師免許について正しいのはどれか。
選択肢
1 他の人に貸与できる。
2 譲渡ができる。
3 日本国籍がなくても与えられる。
4 相続ができる。
解答
正解3(日本国籍がなくても与えられる。)
解説

免許は、国が「この人になら」と個人の能力を確認して与える一身専属の資格です。だから貸す・譲る・相続するという扱いはできませんが、日本国籍であることは要件になっていません。

柔道整復師免許は、国家試験に合格した者の申請に基づき、厚生労働大臣が柔道整復師名簿に登録することによって与えられます(柔道整復師法第3条・第6条)。効力が生じるのは登録の日であり、免許証はその事実を証明する書面にすぎません。したがって免許証という紙を渡しても資格そのものは移らず、貸与・譲渡・相続はいずれも法的に成立しません。一方、免許を与えないことがある事由(相対的欠格事由、法第4条)にも名簿の登録事項にも国籍の定めはなく、外国籍の者にも免許は与えられます。この場合、名簿には本籍地都道府県名に代えて国籍が登録されます。

✓ 3. 正しい
日本国籍がなくても与えられる。
柔道整復師法は国籍を免許の要件にしていません。外国籍の者には、名簿の「本籍地都道府県名」の欄に代えて国籍が登録されます。医師法や保健師助産師看護師法など他の医療関係資格も同様に国籍要件を置いておらず、判断基準は国籍ではなく「試験に合格し、欠格事由に当たらないこと」です。
✗ 1. 誤り
他の人に貸与できる。
免許は個人の知識・技能を確認して与えられる一身専属の資格なので、貸すことはできません。いわゆる名義貸しは無資格者による施術を招き、貸した側も業務停止や免許取消しの対象になります。頼まれたときは断り、施術所の管理者や都道府県の担当課に相談してください。
✗ 2. 誤り
譲渡ができる。
免許は財産権ではないため、売買や譲渡の対象になりません。施術所を他人に引き継ぐ場合は、新たな開設者が改めて開設の届出を行い、施術は免許を持つ者が行います。柔道整復師法は施術所の開設者に資格要件を課していないので、開設者自身は柔道整復師でなくてもかまいません(法人や無資格者でも開設できます)。「開設者は柔道整復師でなければならない」は誤りとして頻出なので注意してください。
✗ 4. 誤り
相続ができる。
免許は本人の死亡によって効力を失い、相続財産にはなりません。本人が死亡したときは、戸籍法上の届出義務者が30日以内に名簿の登録消除を申請し(施行令第5条)、免許証は5日以内に厚生労働大臣に返納します(施行令第8条)。期限が異なるので、「登録消除の申請は30日以内、免許証の返納は5日以内」と分けて覚えてください。
ポイント
  • 免許は厚生労働大臣が柔道整復師名簿に登録して与え、登録の日から効力を生じる。免許証は証明書にすぎない
  • 一身専属の資格=貸与・譲渡・相続はできない。免許証を渡しても資格は動かない
  • 国籍要件はない。外国籍の者は本籍地都道府県名に代えて国籍を登録する
  • 本人が死亡したら、届出義務者が30日以内に登録消除を申請し、免許証は5日以内に返納する(30日と5日を混同しない)
  • 施術所の開設者に資格要件はない。名義貸しは自分の免許を失いかねないので、依頼されたら断り管理者や都道府県に相談する
比較表
場面可否・手続きポイント
他人への貸与・譲渡・相続できない一身専属の資格のため
外国籍の者への免許与えられる名簿に国籍を登録する
氏名・本籍地都道府県名の変更(記載事項の変更)名簿の訂正を申請+免許証の書換交付を申請名簿の訂正の申請は変更から30日以内
免許証の破損・汚損・紛失免許証の再交付を申請再交付後に旧免許証を発見したら5日以内に返納
登録の消除申請できる死亡時は届出義務者が30日以内に申請。免許証の返納は5日以内
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