学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §19 肘関節後方脱臼の診察および整復 / QJ24A027

理由で解く 柔道整復師

QJ24A027 必修問題

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問27
問題
肘関節後方脱臼で弾発性固定の肢位はどれか。
選択肢
1 屈曲 130〜140度
2 屈曲 80~90度
3 屈曲 30~40度
4 伸展 20~30度
解答
正解3(屈曲 30~40度)
解説

肘関節後方脱臼は、およそ屈曲30〜40度の軽度屈曲位で弾発性固定されます。伸ばそうとしても曲げようとしても弾力のある抵抗があり、手を離すと元の肢位に戻ります。

発生機序は肘関節伸展位で手をついたときの過伸展強制で、肘頭が肘頭窩を支点としててこの作用を受け、尺骨・橈骨が後方へ転位します。脱臼した状態では上腕三頭筋などの緊張が加わり、肘は完全伸展位でも直角でもない軽度屈曲位で固定されます。外観は肘頭が後方に著しく突出し、上腕三頭筋腱が索状に緊張、前腕はみかけ上短縮し、内側上顆・外側上顆・肘頭がつくるヒューター三角が乱れます。整復の前後には必ず正中神経・尺骨神経の知覚と橈骨動脈の拍動を確認し、整復後は肘90度屈曲位で固定して医師の診察につなぎます。

✓ 3. 該当する
屈曲 30~40度
後方に転位した尺骨・橈骨と上腕三頭筋の緊張により、この軽度屈曲位で弾発性固定されます。この角度で肘頭の突出とヒューター三角の乱れを確認するのが観察の要点です。
✗ 1. 該当しない
屈曲 130〜140度
ほぼ最大屈曲に近い肢位です。ここまで屈曲できるなら関節の適合が保たれている可能性が高く、後方脱臼で固定される角度ではありません。
✗ 2. 該当しない
屈曲 80~90度
90度前後は肘関節の良肢位、すなわち整復後に三角巾などで保持する角度であって、脱臼が固定される角度ではありません。「良肢位」と「弾発性固定の肢位」は別物として整理します。
✗ 4. 該当しない
伸展 20~30度
伸展位(過伸展を含む)を指す表現で、後方脱臼が固定される肢位ではありません。数字が近い「屈曲30〜40度」と紛らわしいので、角度より先に屈曲か伸展かを読み取る習慣をつけます。
ポイント
  • 肘関節後方脱臼の弾発性固定は屈曲30〜40度。
  • 発生機序は伸展位で手をついたときの過伸展強制。
  • 外観は肘頭の後方突出、上腕三頭筋腱の索状緊張、前腕のみかけ上の短縮。
  • ヒューター三角の乱れが脱臼を示し、正常なら顆上骨折を疑う。
  • 90度は「良肢位」。整復前後に正中・尺骨神経と橈骨動脈を確認し、整復後は90度屈曲位で固定して医師へつなぐ。
比較表
脱臼弾発性固定の肢位
顎関節前方脱臼開口位(閉口不能)
肩関節前方(烏口下)脱臼軽度外転位(肘を体幹につけられない)
肘関節後方脱臼屈曲30〜40度
股関節後方脱臼屈曲・内転・内旋位
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。