学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §45 柔道整復理論 / QJ24A017

理由で解く 柔道整復師

QJ24A017 必修問題

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問17
問題
竹節状骨折の局所所見で正しいのはどれか。
選択肢
1 軋轢音
2 異常可動性
3 限局性圧痛
4 階段状変形
解答
正解3(限局性圧痛)
解説

竹節状骨折は不全骨折なので骨折の固有症状は現れず、限局性圧痛が主な局所所見となります。正答は3。

竹節状骨折(隆起骨折、トーラス骨折)は、転倒して手をついたときなどに骨の長軸方向へ圧迫力が加わり、柔らかい小児の骨皮質が竹の節のように膨隆したものです。骨が完全に分断されず骨膜も連続しているため、骨折端がずれることも擦れ合うこともありません。したがって、骨折の固有症状である異常可動性・軋轢音・転位による変形は生じず、認められるのは腫脹と、骨折部に一致した限局性圧痛、および軸圧痛・叩打痛などの介達痛です。介達痛は固有症状ではなく一般症状(疼痛)に含まれる所見で、不全骨折でも陽性になりうる点が重要です。逆にいえば、圧痛が一点に限局していること、そして離れた部位から力を加えても骨折部に痛みが響くことが、不全骨折を疑う大きな手がかりになります。小児の橈骨遠位端に多く、見た目の変形が乏しいため捻挫と誤られやすいので、手をついて受傷し前腕遠位に限局性圧痛や軸圧痛があれば竹節状骨折を疑い、固定したうえでX線を含む医師の診察につなげます。適切に固定すれば予後は良好です。

✗ 1. 誤り
軋轢音
骨折端どうしが擦れ合うことで生じる音で、骨折の固有症状のひとつ。竹節状骨折では骨が分断されないため生じない。
✗ 2. 誤り
異常可動性
本来動かない部位が動く現象で、これも骨折の固有症状。骨皮質と骨膜の連続性が保たれる竹節状骨折では認められない。
✓ 3. 正しい
限局性圧痛
骨折部に一致して現れる圧痛で、腫脹とともに竹節状骨折の主要な局所所見。あわせて軸圧痛・叩打痛などの介達痛も陽性になりうるため、これらを組み合わせて捻挫との鑑別に用いる。
✗ 4. 誤り
階段状変形
転位を伴う骨折や肩鎖関節上方脱臼などでみられる段差状の変形。骨折端が転位しない竹節状骨折では生じない。
ポイント
  • 竹節状骨折=小児の長軸圧迫による不全骨折。骨皮質が竹の節状に膨隆し、骨膜は連続している。
  • 骨折の固有症状=異常可動性・軋轢音・転位(変形)の3つ。竹節状骨折ではいずれも現れない。
  • 骨折の一般症状=疼痛(限局性圧痛・介達痛)、腫脹、機能障害。竹節状骨折の所見はこちらに属する。
  • 介達痛(軸圧痛・叩打痛)は固有症状ではなく一般症状。不全骨折でも陽性になりうるので、「叩打痛がなければ骨折ではない」と考えてはいけない。捻挫との鑑別の重要な手がかりになる。
  • 好発は小児の橈骨遠位端。変形が目立たず捻挫と間違えやすい。
  • 手をついて受傷し限局性圧痛や軸圧痛があれば骨折を疑い、固定してX線を含む医師の診察につなぐ。
比較表
所見分類完全骨折(転位あり)竹節状骨折(不全骨折)
異常可動性固有症状ありなし
軋轢音固有症状ありなし
転位による変形(階段状など)固有症状ありなし
限局性圧痛一般症状(疼痛)ありあり(主要所見)
介達痛(軸圧痛・叩打痛)一般症状(疼痛)あり陽性になりうる
腫脹・機能障害一般症状ありあり(軽度のことも)
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