学習トップ / 理由で解く 生理学 / 第11章 ▸ A. 骨格筋の構造と働き / Q0770
理由で解く 生理学
筋節(サルコメア)の縞模様のうち、収縮に伴って長さが変わるのは、細いフィラメント(主体はアクチン。トロポミオシン・トロポニンを伴う)と太いフィラメント(ミオシン)の重なり方で決まる部分である。この設問では I 帯(アイ帯・明帯)と H 帯がともに短くなるため、いずれを選んでも正解として扱われる。
骨格筋の収縮は「滑走説」で説明される。すなわち、細いフィラメントと太いフィラメント自体の長さは変わらず、細いフィラメントが太いフィラメントの間へ滑り込むことで筋節が短くなる。A 帯は太いフィラメントが存在する範囲そのものなので、滑走が起きても長さは変わらない。これに対し、細いフィラメントだけの領域である I 帯(明帯)と、太いフィラメントだけで細いフィラメントが重なっていない A 帯中央の H 帯は、重なりが増えるぶんだけ狭くなる。Z 帯(Z 線)は細いフィラメントが付着する仕切りの構造で、収縮時には隣り合う Z 帯どうしの間隔(=筋節の長さ)が縮むのであって、Z 帯そのものが短くなるわけではない。「変わらないのは A 帯と Z 帯(構造そのもの)、狭くなるのは I 帯と H 帯(重なりのない部分)、短くなるのは Z 帯どうしの間隔=筋節」と 4 つまとめて覚えておくと、どの帯を問われても答えられる。
| 部位 | 含まれるフィラメント | 収縮時の変化 |
|---|---|---|
| I 帯(アイ帯・明帯) | 細いフィラメント(アクチン)のみ | 短くなる |
| A 帯(暗帯) | 太いフィラメント(ミオシン)。一部で細いフィラメントと重なる | 変わらない |
| H 帯 | 太いフィラメント(ミオシン)のみ(A 帯の中央) | 短くなる・強収縮で消失 |
| Z 帯(Z 線) | 細いフィラメントの付着部(筋節の境界) | Z 帯自体の幅は変わらない(Z 帯どうしの間隔=筋節が短くなる) |
| 筋節(サルコメア) | Z 帯から Z 帯まで | 短くなる |

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