学習トップ理由で解く 生理学第11章 ▸ A. 骨格筋の構造と働き / Q0769

理由で解く 生理学

Q0769 筋

出典:あマ指 第1回(1993) 問題49
問題
骨格筋で誤っているのはどれか。
選択肢
1 骨格筋には横紋構造が認められる。
2 白筋線維は疲労しにくく赤筋線維は疲労しやすい。
3 筋収縮のエネルギーはATPの分解によって得られる。
4 筋収縮に伴って熱が発生する。
解答
正解2(白筋線維は疲労しにくく赤筋線維は疲労しやすい。)
解説
✗ 1.
骨格筋には横紋構造が認められる。
✗ 正しい。骨格筋はアクチン(細いフィラメント)とミオシン(太いフィラメント)が規則的に配列しているため、明帯(I帯)と暗帯(A帯)が交互に並ぶ横紋構造が認められる。
✓ 2. 誤り
白筋線維は疲労しにくく赤筋線維は疲労しやすい。
白筋線維(速筋・タイプII線維)は解糖系(嫌気的代謝)が主体であり、速い収縮が可能だが疲労しやすい。一方、赤筋線維(遅筋・タイプI線維)はミオグロビンやミトコンドリアを豊富に含み、有気的代謝(酸化的リン酸化)が主体であるため持久力に優れ疲労しにくい。記述は白筋と赤筋の特徴が完全に逆である。
✗ 3.
筋収縮のエネルギーはATPの分解によって得られる。
✗ 正しい。筋収縮の直接的エネルギー源はATPであり、ミオシン頭部のATPase活性によりATPがADPとPiに分解される際のエネルギーで架橋運動が起こる。
✗ 4.
筋収縮に伴って熱が発生する。
✗ 正しい。筋収縮に伴い化学エネルギーの一部が熱エネルギーに変換される。この熱産生は体温維持にも寄与しており、寒冷時のふるえ(シバリング)はその応用である。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「赤=ミオグロビンで赤い=酸素たっぷり=有気的=持久型=マラソンランナー」「白=ミオグロビン少ない=瞬発型=短距離走者」と連想する。
  • 関連知識: マグロやカツオなど回遊魚の赤身は遅筋(赤筋)が多く持久力に優れる。ヒラメなどの白身魚は速筋(白筋)が多く瞬発力に優れる。
  • よくある間違い: 「白筋=疲労しにくい」と混同するパターン。白は瞬発力(速いが疲れやすい)、赤は持久力(遅いが疲れにくい)と覚える。
  • 教科書では「a.骨格筋の種類」の範囲に該当する。
比較表
特徴 赤筋線維(遅筋・タイプI) 白筋線維(速筋・タイプII)
収縮速度 遅い 速い
疲労耐性 疲労しにくい 疲労しやすい
代謝様式 有気的代謝(酸化的リン酸化) 嫌気的代謝(解糖系)
ミオグロビン 多い 少ない
ミトコンドリア 多い 少ない
解説画像
あマ指 第1回(1993) 問題49|骨格筋で誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第1回(1993) 問題49|骨格筋で誤っているのはどれか。
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