学習トップ理由で解く 生理学第11章 ▸ A. 骨格筋の構造と働き / Q0770

理由で解く 生理学

Q0770 筋

出典:鍼灸 第1回(1993) 問題48
問題
骨格筋の収縮時に短縮するのはどれか。
選択肢
1 l帯
2 A 帯
3 Z 帯
4 H 帯
解答
正解1(l帯)
解説
✓ 1. 正しい
l帯
骨格筋の収縮時にはI帯(明帯)が短縮する。滑走説(滑り説)によると、収縮時にアクチンフィラメント(細いフィラメント)がミオシンフィラメント(太いフィラメント)の間に滑り込むため、アクチンのみが存在するI帯の幅が狭くなる。同様にH帯(A帯中央のミオシンのみの領域)も短縮する。サルコメア全体の長さも短縮する。
✗ 2. 誤り
A 帯
A帯(暗帯)はミオシンフィラメントの全長に対応する領域であり、ミオシンの長さ自体は収縮時にも変化しないためA帯の幅は不変である。
✗ 3. 誤り
Z 帯
Z帯(Z線)はサルコメアの境界線(隣接するサルコメアの仕切り)であり、帯としての幅は変化しない。ただしZ線間の距離(=サルコメアの長さ)は短縮する。
✗ 4. 誤り
H 帯
H帯も収縮時に短縮するが、本問の選択肢では1(I帯)が正答として設定されている。H帯の短縮も重要な知識である。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「A帯は変わらない(Aは"安定"のA)」「I帯とH帯は短くなる」と覚える。A帯が不変なのはミオシンの長さが変わらないからである。
  • 関連知識: サルコメアの構造はZ帯-I帯-A帯(H帯を含む)-I帯-Z帯の順に並ぶ。電子顕微鏡による筋の微細構造の観察がこの知識の基盤となっている。
  • よくある間違い: 「A帯も短くなる」と誤解するケース。A帯=ミオシンの長さであり、フィラメント自体が短くなるのではなく滑り込みが起こるため、A帯は不変である。
  • 教科書では「d.筋の微細構造」の範囲に該当する。
比較表
構造 収縮時の変化 理由
I帯(明帯) 短縮する アクチンがミオシン側に滑り込むため
A帯(暗帯) 変化しない ミオシンの長さは不変であるため
H帯 短縮する アクチンがA帯中央に入り込むため
サルコメア(Z-Z間) 短縮する I帯・H帯の短縮によりZ線間距離が縮むため
解説画像
鍼灸 第1回(1993) 問題48|骨格筋の収縮時に短縮するのはどれか。 解説図
鍼灸 第1回(1993) 問題48|骨格筋の収縮時に短縮するのはどれか。
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