学習トップ理由で解く 生理学第7章 ▸ C. 尿生成 / Q0417

理由で解く 生理学

Q0417 排泄

出典:鍼灸 第13回(2005) 問題42
問題
腎臓でブドウ糖が再吸収される部位はどれか。
選択肢
1 糸球体
2 ボーマン嚢
3 尿細管
4 集合管
解答
正解3(尿細管)
解説
✗ 1. 誤り
糸球体
糸球体は血漿成分をろ過する場であり、再吸収機能は持たない。ブドウ糖はここでろ過されてボーマン嚢内に移行する。
✗ 2. 誤り
ボーマン嚢
ボーマン嚢は糸球体を包む袋状の構造で、糸球体ろ液を受け取る場所である。物質の再吸収は行わない。
✓ 3. 正しい
尿細管
ブドウ糖(グルコース)は糸球体でろ過された後、尿細管(特に近位尿細管)でほぼ全量が再吸収される。再吸収にはNa⁺-グルコース共輸送体(SGLT2が約90%、SGLT1が約10%)が関与し、Na⁺の濃度勾配を利用した二次性能動輸送によって行われる。管腔側から細胞内に取り込まれたグルコースは、基底膜側のGLUT2を介して血液側に放出される。正常血糖値ではろ過されたグルコースは全て再吸収されるため、尿中には排泄されない。
✗ 4. 誤り
集合管
集合管はバゾプレッシン(ADH)依存性の水の再吸収やアルドステロン依存性のNa⁺再吸収が行われる場であり、グルコースの再吸収は行わない。
ポイント
  • ブドウ糖は近位尿細管でSGLT(Na⁺-グルコース共輸送体)により、ほぼ全量が再吸収される。
  • 覚え方のコツ: 「グルコースは近位尿細管で"全回収"」と覚える。「糸球体=ろ過」「近位尿細管=大量再吸収」「集合管=水の微調整」という部位ごとの役割を整理する。
  • 関連知識: 近位尿細管はグルコース以外にもアミノ酸、Na⁺、水、HCO₃⁻などろ過液の約65%を再吸収する「再吸収の主役」である。糖尿病治療薬のSGLT2阻害薬は、この再吸収を抑制して尿糖排泄を増やす薬剤である。
  • よくある間違い: 「尿細管」と「集合管」を混同しやすいが、グルコースの再吸収は近位尿細管で完了しており、集合管では行われない。
  • 教科書では「c.尿細管の再吸収」の範囲に該当する。
比較表
ネフロン部位 主な機能 グルコースとの関係
糸球体 ろ過 ろ過される
ボーマン嚢 ろ液の受容 通過するのみ
近位尿細管 大量再吸収 SGLT2/SGLT1でほぼ全量再吸収
ヘンレ係蹄 対向流増幅 関与しない
遠位尿細管 微調整 関与しない
集合管 水・Na⁺の最終調整 関与しない
解説画像
鍼灸 第13回(2005) 問題42|腎臓でブドウ糖が再吸収される部位はどれか。 解説図
鍼灸 第13回(2005) 問題42|腎臓でブドウ糖が再吸収される部位はどれか。
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