
この図の解説
図は腎臓の機能を「尿の生成(ホメオスタシスの維持)」と「内分泌」の二本柱で整理している。左列の尿の生成には(1)水分、(2)電解質、(3)H⁺の三つの排泄調節と、(4)不要物質の除去・有用物質の保持が並ぶ。ここで見るべきは、水の再吸収は近位尿細管が最も多い(60〜70%)一方、最終的な微調整は集合管でバゾプレッシン(下垂体後葉・抗利尿ホルモン)が担う、という役割分担である。電解質はアルドステロン(副腎皮質)が集合管でNa⁺再吸収を促し、浸透圧を保つ。下段の内分泌欄では、腎臓自身が産生するレニンとエリスロポエチンが示され、レニンはアンジオテンシン→アルドステロン系を介して血圧を、エリスロポエチンは赤血球産生を高める。図右端の「※」書きは各機能が破綻したときの病態(尿崩症・コン症候群・代謝性アシドーシス)を対応づけている。
学習の要点
- 腎臓は「尿をつくって体液を調節する」働きと「ホルモンをつくる(内分泌)」働きの二本柱をもつ。
- 覚え方のコツ: 排泄調節は水・電解質・H⁺(=体液量・浸透圧・pH)の3セットで整理する。
- 関連知識: 集合管での水再吸収はバゾプレッシン、Na⁺再吸収はアルドステロンが促進する。産生されるホルモンはレニンとエリスロポエチン。
- よくある間違い: 水の再吸収量が最も多いのは集合管ではなく近位尿細管(60〜70%)。集合管はホルモンによる微調整の場。
- 臨床応用: バゾプレッシン減少→尿崩症、アルドステロン過剰→原発性アルドステロン症(コン症候群)、腎不全→代謝性アシドーシス。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
腎臓において水の再吸収が最も多く行われるのは( )尿細管であり、その割合は全体の60〜70%を占める。
答えを見る
答え: 近位
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。