学習トップ理由で解く 生理学第3章 ▸ B. 換気とガス交換 / Q0227

理由で解く 生理学

Q0227 呼吸

出典:鍼灸 第5回(1997) 問題38
問題
健康成人の呼吸について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 一回換気量は約500ml である。
2 予備呼気量は約1000ml である。
3 機能的残気量は予備呼気量と残気量との差である。
4 肺活量は最大の換気量である。
解答
正解3(機能的残気量は予備呼気量と残気量との差である。)
解説
✗ 1.
一回換気量は約500ml である。
✗ 正しい。安静呼吸時の一回換気量は約500mlである。安静呼吸時に1回の吸息あるいは呼息で出入りする空気の量(成人約500ml)。
✗ 2.
予備呼気量は約1000ml である。
✗ 正しい。予備呼気量は約1,000ml(約1L)である。安静呼息の後に、さらに吐き出せる呼気量(成人約1L)。
✓ 3. 誤り
機能的残気量は予備呼気量と残気量との差である。
機能的残気量は予備呼気量と残気量の「和」であり、「差」ではない。機能的残気量:予備呼気量と残気量の和。→ 機能的残気量は安静呼気位の後に肺に残っている空気の総量であり、肺胞内のガスの状態を一定に保つ役割がある。
✗ 4.
肺活量は最大の換気量である。
✗ 正しい。肺活量は最大吸気位から最大呼気位まで呼出できる最大の換気量である。「1回の呼吸で可能な最大の換気量が肺活量」「成人男子で3〜5L」。
ポイント
  • 機能的残気量=予備呼気量+残気量(「和」であって「差」ではない)。これは安静呼気位で肺に残る全空気量である。
  • 覚え方のコツ: 「機能的残気量(FRC)は安静呼気位から下の全部」と図をイメージする。予備呼気量(ERV)と残気量(RV)を足したものがFRCである。
  • 関連知識: 機能的残気量が存在するため、肺胞気のガス組成は吸息時と呼息時で大きく変動せず、安定したガス交換が維持される。
  • よくある間違い: 「和」と「差」の取り違え。全肺気量=肺活量+残気量、肺活量=一回換気量+予備吸気量+予備呼気量も混同しやすい。
比較表
肺気量分画 略語 正常値(mL)
1回換気量 TV 約500
予備吸気量 IRV 約2,500
予備呼気量 ERV 約1,000
残気量 RV 約1,500
肺活量 VC 約4,000
全肺気量 TLC 約5,500
解説画像
鍼灸 第5回(1997) 問題38|健康成人の呼吸について誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第5回(1997) 問題38|健康成人の呼吸について誤っている記述はどれか。
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