学習トップ理由で解く 作業療法士第13章 ▸ 実地 / QO61A006

理由で解く 作業療法士

QO61A006 地域作業療法学

出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午前 問6
問題
60歳の男性。右利き。2か月前に右中大脳動脈領域の脳梗塞を発症。Brunnstrom法ステージは左上肢Ⅵ、手指Ⅴ、下肢Ⅵ。認知機能・言語機能・移動能力に著明な問題はない。現在は外来リハビリテーション治療を継続中であり、1か月後の職場復帰を希望している。発症前は会社勤務でパソコンによる経理作業に従事していた。職場復帰に向けた対応で最も適切なのはどれか。
選択肢
1 配置転換を求める。
2 通勤手段を確認する。
3 集中的なADL訓練を行う。
4 主治医の診断書があれば復職できると伝える。
5 左手の運動機能が改善してから復職を検討する。
解答
正解2(通勤手段を確認する。)
解説

麻痺は軽度で認知・言語・移動も良好、右利きで利き手も保たれる。復職の実現には具体的な通勤手段(移動・環境)の確認が最優先の対応。

本例は非利き手側(左)の片麻痺が軽度(上肢VI・手指V・下肢VI)で、右利きの利き手機能・認知・言語・移動能力に著明な問題がなく、パソコン経理という業務も遂行可能性が高い。職業復帰では『実際に職場へ通えるか』という通勤(移動手段・所要時間・公共交通機関の利用可否)の確認が現実的復職の鍵となる。配置転換や職務変更はまず本人の希望と業務遂行能力を評価してから検討すべきで、いきなり求めるのは不適切。ADLは自立が見込まれ集中訓練の優先度は低い。診断書だけで復職可否を保証するのは誤りで、産業医面談や職場との調整が必要。軽度麻痺の左手機能改善を復職の条件にすると、就労可能な状態でも復帰を遅らせてしまう。

✗ 1. 誤り
配置転換を求める。
業務遂行能力を評価する前に転換を求めるのは早計
✓ 2. 正しい
通勤手段を確認する。
復職実現に不可欠な移動・環境要因の把握で最優先
✗ 3. 誤り
集中的なADL訓練を行う。
ADL自立が見込まれ優先度が低い
✗ 4. 誤り
主治医の診断書があれば復職できると伝える。
産業医・職場調整が必要で保証にならない
✗ 5. 誤り
左手の運動機能が改善してから復職を検討する。
軽度の非利き手麻痺を条件にすると復帰を不当に遅らせる
ポイント
  • 軽度麻痺+利き手・認知・移動良好で就労可能性が高い
  • 復職支援は通勤手段など環境・移動要因の確認が要点
  • 産業医・職場との調整が前提、診断書のみでは不十分
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