学習トップ / 理由で解く 作業療法士 / 第13章 ▸ 実地 / QO58A010
理由で解く 作業療法士

第5胸髄節残存の対麻痺で移動は車椅子、便器へは横移乗になる。立ち上がりを助ける縦手すりだけが必要な改修として適切でない。
第5胸髄節まで機能残存の対麻痺では下肢の随意運動がなく立位はとれないため、移動は車椅子、排泄は車椅子から便器への横移乗となる。見取り図の改修前は開き戸、開口幅70cm(段差なし)、床はタイル張り、洗面台に下部空間がなく、トイレの外の廊下幅は85cmである。開き戸を引き戸に変えれば扉が開く回転域を気にせずに済み、狭い廊下からでも車椅子で出入りしやすくなる。開口幅70cmは全幅58cmの車椅子が駆動輪に手を掛けて通るには狭く、85cmへ広げれば余裕をもって通過できる。洗面台の下部に空間をつくれば車椅子のまま膝を入れて近づけ、座位のまま整容ができる。タイル張りの床は目地が駆動の抵抗になり濡れると滑りやすいため、フローリングへの変更は車椅子操作と清掃の面で理にかなう。一方、縦手すりは立ち上がりや立位保持を支えるための設備で、立位をとらず横移乗を行う本症例には役立たない。移乗を助けるならL字型手すりや水平手すりを便器の側方に設けるべきで、縦手すりの設置は必要な改修として適切でない。
| 項目 | 目的 |
|---|---|
| 引き戸 | 車椅子でも開閉容易 |
| 開口幅拡大(≧80cm目安) | 車椅子の通行確保 |
| 洗面台下部空間 | 車椅子のまま接近・使用 |
| 平滑な床 | 駆動抵抗軽減・清掃性 |
| 水平/L字手すり | 移乗の支持(縦手すりは立位向け) |
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