学習トップ / 理由で解く 作業療法士 / 第12章 ▸ 実地 / QO58A011
理由で解く 作業療法士

健側手が使える片麻痺患者では、健側手自身の爪は片手で切れないため、台に固定して手掌で押す片手用爪切りが最も適切である。
本患者は左利きで右片麻痺のため、利き手である健側左手が保たれている。右上肢はBrunnstromⅢで随意性が乏しく実用手ではないが、関節可動域制限はなく、座位バランス良好で、短下肢装具とT字杖で歩行自立している。したがってADLは基本的に健側左手による片手動作で成り立つ。この状況で片手でも解決できない代表的課題が「使える方(健側)の手自身の爪を切ること」であり、両手を要する通常の爪切りでは対応できない。図4の台に固定した片手用爪切りは、台を手掌や前腕で押し下げて操作でき、健側手の爪切りを可能にするため最も適切である。図1(洗体ブラシ)・図2(曲げ柄歯ブラシ)・図5(ソックスエイド)は、可動域制限や重度の把持障害、下肢へのリーチ困難といった本患者にはない問題への器具であり、図3(ボタンエイド)は片手更衣の補助だが訓練で代替可能で最優先とはいえない。
| 条件 | 選択の要点 |
|---|---|
| 麻痺側が補助手(BrⅢ) | 片手動作を代償する自助具 |
| 利き手が非麻痺側 | 利き手交換不要でADL自立度が高い |
| 座位・歩行自立 | バランス代償器具の必要性は低い |
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