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理由で解く 作業療法士

QO60A009 作業療法評価学

出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午前 問9
問題
68歳の女性。2か月前に頭部打撲歴あり。10日前から歩行障害が出現し徐々に悪化した。病院を受診したところ緊急入院となった。穿頭血腫ドレナージ術後、症状は改善した。図に示す頭部CT画像のうち、この患者の術前の頭部CT画像はどれか。
図
選択肢
1
2
3
4
5
解答
正解4(4)
解説

頭部打撲から約2か月後に歩行障害が緩徐に進行し、穿頭血腫ドレナージで改善=慢性硬膜下血腫。円蓋部に沿う三日月状の脳実質外貯留と正中偏位を探す。

慢性硬膜下血腫は軽微な頭部外傷の1〜2か月後に、頭痛・歩行障害・認知機能低下などが緩徐に進行し、穿頭血腫ドレナージ術で速やかに改善するのが典型である。頭部CTでは頭蓋内板に沿った三日月状(半月状)の脳実質外貯留と、同側の脳溝消失・側脳室の圧排・正中偏位というmass effectを示す。血腫は経過とともに高吸収から等吸収・低吸収へ変化するため、濃度よりも「円蓋部に沿う三日月状の形」と圧排像で判断するのがこつである。④は右円蓋部に沿う脳実質外の貯留があり、右の脳溝が消失し、右側脳室が圧排されて正中が左へ偏位しており、本症例の術前像に合致する。①は両側側脳室が著明に拡大した水頭症の像で、片側性の脳実質外貯留を伴わない。②は左大脳半球に広範な低吸収と斑状の高吸収があり、脳溝の消失を伴う脳実質内の病変(広範な脳梗塞)である。③は右大脳半球に境界明瞭で均一な高吸収の塊があり、脳実質内出血の像である。⑤は脳底槽が高吸収で満たされたくも膜下出血の断面であり、いずれも円蓋部の三日月状硬膜下貯留ではない。

✗ 1. 誤り
両側側脳室が著明に拡大した水頭症の像で、片側性の脳実質外貯留を伴わない
✗ 2. 誤り
左半球の広範な低吸収と斑状高吸収。脳実質内の病変(広範な脳梗塞)である
✗ 3. 誤り
右半球に境界明瞭で均一な高吸収の塊があり、脳実質内出血の像である
✓ 4. 正しい
右円蓋部に沿う脳実質外貯留と脳溝消失・側脳室圧排・正中偏位を認め、本症例に合致
✗ 5. 誤り
脳底槽が高吸収で満たされたくも膜下出血の断面で、円蓋部の貯留ではない
ポイント
  • 頭部外傷後1〜2か月で緩徐進行
  • 穿頭ドレナージで改善=慢性硬膜下血腫
  • CTで三日月型の血腫
  • 正中偏位・脳溝消失を伴う
比較表
頭蓋内出血のCT形態
出血CT形態
慢性硬膜下血腫三日月型(凹レンズ状)、正中偏位
急性硬膜外血腫凸レンズ型(紡錘状)
くも膜下出血脳溝・脳槽に沿う高吸収
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