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理由で解く 作業療法士

QO59P024 基礎作業療法学

出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午後 問24
問題
重症筋無力症で正しいのはどれか。
選択肢
1 肺小細胞癌を合併する。
2 Parkinson病より患者数が多い。
3 テンシロン試験で症状が改善する。
4 血清クレアチンキナーゼ値が上昇する。
5 誘発筋電図の反復刺激試験で振幅の漸増を認める。
解答
正解3(テンシロン試験で症状が改善する。)
解説

重症筋無力症は神経筋接合部のアセチルコリン受容体に対する自己抗体による疾患。抗コリンエステラーゼ薬(テンシロン=エドロホニウム)投与で一過性に筋力が改善する。

重症筋無力症(MG)は、神経筋接合部後シナプス膜のアセチルコリン受容体に対する自己抗体により伝達が障害される自己免疫疾患で、易疲労性と日内変動(夕方増悪)、眼瞼下垂・複視が特徴。テンシロン(エドロホニウム)試験ではアセチルコリンエステラーゼが阻害されAChが増加するため、投与直後に筋力が一過性に改善する(陽性)。反復刺激試験では振幅の漸減(waning/decrement)を示し、漸増を示すLambert-Eaton症候群(肺小細胞癌に合併)とは対照的。胸腺腫の合併が多い点も鑑別に重要である。

✗ 1. 誤り
肺小細胞癌を合併する。
小細胞癌に合併するのはLambert-Eaton筋無力症候群。MGは胸腺腫の合併が多い
✗ 2. 誤り
Parkinson病より患者数が多い。
MGは指定難病で有病率は低く、Parkinson病の方が患者数は多い
✓ 3. 正しい
テンシロン試験で症状が改善する。
抗コリンエステラーゼ作用でACh増加、筋力が一過性に改善する
✗ 4. 誤り
血清クレアチンキナーゼ値が上昇する。
筋自体の破壊はなくCKは正常。上昇は筋炎・筋ジストロフィー
✗ 5. 誤り
誘発筋電図の反復刺激試験で振幅の漸増を認める。
MGは漸減(decrement)を示す。漸増はLambert-Eaton症候群
ポイント
  • MG=アセチルコリン受容体抗体による神経筋接合部障害
  • テンシロン試験陽性・反復刺激で漸減(waning)
  • 胸腺腫合併/日内変動・易疲労性
  • 漸増・肺小細胞癌合併はLambert-Eaton症候群
比較表
重症筋無力症とLambert-Eaton症候群の鑑別
項目重症筋無力症Lambert-Eaton症候群
障害部位後シナプス(ACh受容体)前シナプス(Caチャネル)
反復刺激漸減(waning)漸増(waxing)
合併胸腺腫肺小細胞癌
運動後増悪一過性改善
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