学習トップ理由で解く 作業療法士第12章 ▸ 一般 / QO57P045

理由で解く 作業療法士

QO57P045 作業療法治療学

出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午後 問45
問題
自閉症スペクトラム障害患者が就労継続支援A型事業所を利用する際の作業療法士の対応として適切なのはどれか。
選択肢
1 巧緻性が要求される作業を任せる。
2 事業所での経験を振り返るための面接をする。
3 事業所内のルールについてはその都度伝える。
4 利用開始時に苦手な場面から慣らしていく。
5 利用者同士で行う流れ作業から導入する。
解答
正解2(事業所での経験を振り返るための面接をする。)
解説

自閉症スペクトラム障害では、経験を客観的に振り返る面接(リフレクション)で状況理解や適切な対処を促す。ルールは事前に構造化して明示し、得意な作業・単独作業から段階的に導入する。

自閉症スペクトラム障害(ASD)は社会的コミュニケーションの困難、こだわり、感覚過敏、状況の般化や暗黙のルール理解の弱さを特徴とする。就労支援では、本人が体験を言語化し客観的に振り返る面接を通じて、うまくいった点・困った点を整理し次の対処につなげることが有効である。ルールはその都度でなく事前に視覚的・具体的に構造化して伝える。苦手な場面や巧緻性の高い作業、複数人での流れ作業(相互調整や対人負荷が高い)は初期の混乱・失敗体験を招きやすく、得意で見通しの立つ単純・単独作業から慣らしていくのが原則。

✗ 1. 誤り
巧緻性が要求される作業を任せる。
巧緻性が要求される作業は不器用さ・感覚過敏のあるASDには負担が大きく、初めから任せるのは不適切
✓ 2. 正しい
事業所での経験を振り返るための面接をする。
事業所での経験を振り返る面接は、体験の言語化と適切な対処の学習を促し適切
✗ 3. 誤り
事業所内のルールについてはその都度伝える。
ルールは般化が苦手なため、その都度でなく事前に具体的・視覚的に構造化して伝える方がよい
✗ 4. 誤り
利用開始時に苦手な場面から慣らしていく。
苦手な場面から始めると失敗・混乱を招きやすい。得意で見通しの立つ場面から慣らす
✗ 5. 誤り
利用者同士で行う流れ作業から導入する。
複数人の流れ作業は相互調整や対人交流の負荷が高く、初期導入には不適切。単独作業から始める
ポイント
  • 経験を振り返る面接で状況理解・対処を促す
  • ルールは事前に構造化・視覚化して明示
  • 得意・単純・単独作業から段階的に導入
  • 苦手場面・対人負荷の高い作業は避ける
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