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理由で解く 作業療法士

QO57P043 作業療法治療学

出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午後 問43
問題
アルコール依存症の治療について正しいのはどれか。
選択肢
1 本人や家族に対する心理教育が有効である。
2 離脱への導入の時期から作業療法を実施する。
3 Wernicke脳症の予防にビタミンCを投与する。
4 離脱症状の予防にベンゾジアゼピン系薬物は無効である。
5 患者に拒否的な家族には自助グループへの参加は勧めない。
解答
正解1(本人や家族に対する心理教育が有効である。)
解説

アルコール依存症治療の柱は、本人・家族への心理教育、断酒、自助グループ(AA・断酒会)参加、抗酒薬・断酒補助薬。作業療法は離脱症状が落ち着いた回復期から行う。

アルコール依存症は否認が強く再飲酒しやすいため、疾患の理解を促す心理教育が本人・家族双方に有効であり、家族の適切な対応(イネイブリングの回避)を支える。離脱期(振戦・けいれん・せん妄など)は身体管理が優先で、作業療法は離脱が消退した後に導入する。Wernicke脳症予防にはビタミンB1(チアミン)を投与する。離脱症状の予防・軽減にはベンゾジアゼピン系が有効である。家族が患者に拒否的でも、家族自身の回復や対応法習得のため自助グループ(家族会)参加は勧められる。

✓ 1. 正しい
本人や家族に対する心理教育が有効である。
本人・家族への心理教育は疾患理解・断酒継続・家族の対応改善に有効で治療の基本
✗ 2. 誤り
離脱への導入の時期から作業療法を実施する。
離脱期は身体管理が優先。作業療法は離脱症状が消退した回復期から実施する
✗ 3. 誤り
Wernicke脳症の予防にビタミンCを投与する。
Wernicke脳症の予防・治療に投与するのはビタミンB1(チアミン)。ビタミンCではない
✗ 4. 誤り
離脱症状の予防にベンゾジアゼピン系薬物は無効である。
離脱症状の予防・治療にベンゾジアゼピン系は有効(けいれん・振戦・せん妄の予防に用いる)
✗ 5. 誤り
患者に拒否的な家族には自助グループへの参加は勧めない。
家族が拒否的でも家族向け自助グループ参加は家族自身の支援・対応力向上に有用で勧められる
ポイント
  • 治療の柱=心理教育・断酒・自助グループ・抗酒薬
  • Wernicke脳症予防はビタミンB1
  • 離脱にベンゾジアゼピンが有効
  • 作業療法は離脱後の回復期から
比較表
アルコール依存症治療のポイント
項目内容
心理教育本人・家族に有効
Wernicke脳症予防ビタミンB1
離脱症状の治療ベンゾジアゼピン系
作業療法開始離脱消退後の回復期
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