学習トップ / 理由で解く 作業療法士 / 第12章 ▸ 実地 / QO57A012
理由で解く 作業療法士

C6完全麻痺の鍵は手関節背屈(長短橈側手根伸筋)。表でも同筋はMMT3で抗重力域に働く一方、C7の上腕三頭筋は0で肘の随意伸展ができない。受傷後2か月の到達目標は、手関節背屈を使う万能カフでの食事。
受傷後1か月のMMTを読むと、腕橈骨筋4・上腕二頭筋4と肘屈曲は良好で、C6のkey muscleである長短橈側手根伸筋も3(重力に抗して自動運動が可能)である。一方、円回内筋は2、C7のkey muscleである上腕三頭筋は0で、肘を伸展位で支える力がない。C6レベル完全麻痺の残存像そのものであり、完全麻痺である以上、受傷後2か月の時点で新たに肘伸展が出現することは期待できない。したがって到達可能な動作は、手関節背屈を利用できる範囲に限られる。万能カフを用いた食事は、握力がなくてもカフに固定したスプーンを手関節背屈で口元へ運ぶ動作であり、MMT3の手関節背屈とテノデーシス機構(手関節背屈に伴って手指が他動的に屈曲する)で実現できるため、受傷後2か月で到達可能と予測される(正答4)。これに対し、更衣(1)・自己導尿(2)・ベッド車椅子間の移乗(5)は肘伸展や手指の巧緻性・体幹支持を必要とし、プッシュアップ(3)は上腕三頭筋による肘伸展支持そのものであるから、同筋がMMT0の本症例では到達目標にならない。
| レベル | key muscle | 到達しやすい動作 |
|---|---|---|
| C5 | 上腕二頭筋 | 万能カフで一部食事、電動車椅子 |
| C6 | 橈側手根伸筋 | 万能カフで食事、寝返り一部、自助具で更衣訓練 |
| C7 | 上腕三頭筋 | プッシュアップ、移乗、車椅子駆動、多くのADL自立 |
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