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理由で解く 作業療法士

QO57A011 作業療法治療学

出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午前 問11
問題
57歳の男性。筋萎縮性側索硬化症。発症後5年が経過。四肢と体幹に重度の運動麻痺を生じてベッド上の生活となり、ADLは全介助。球麻痺症状を認め、安静時も呼吸困難を自覚している。この患者がコミュニケーション機器を使用する際の入力手段として適切なのはどれか。
選択肢
1
2 口唇
3 呼気
4 手指
5 外眼筋
解答
正解5(外眼筋)
解説

ALSでは外眼筋(眼球運動)が終末期まで比較的保たれるため、進行例のスイッチ入力は視線・眼球運動が第一選択となる。

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は上位・下位運動ニューロンが進行性に変性する疾患だが、外眼筋(眼球運動)・膀胱直腸機能・感覚・知能は末期まで保たれやすい(陰性四徴)。本例は四肢体幹の重度麻痺で手指運動が使えず、球麻痺のため舌・口唇の随意運動も障害され、呼吸困難があるため呼気スイッチも不適である。残存する外眼筋を利用した視線入力(アイトラッキング)や眼球運動スイッチが唯一実用的な入力手段となる。

✗ 1. 誤り
球麻痺により舌の随意運動が障害され、安定した入力は困難
✗ 2. 誤り
口唇
球麻痺で口唇運動も障害され、入力手段として不適
✗ 3. 誤り
呼気
安静時から呼吸困難があり呼吸筋も障害されるため、呼気スイッチは不適
✗ 4. 誤り
手指
四肢の重度運動麻痺により随意運動が不可能
✓ 5. 正しい
外眼筋
ALSで最後まで保たれやすく、視線・眼球運動によるスイッチ入力が可能
ポイント
  • ALSは外眼筋・眼球運動が末期まで保たれる(陰性四徴)
  • 進行例のコミュニケーションは視線入力が第一選択
  • 球麻痺で舌・口唇、呼吸障害で呼気は使えない
比較表
ALSで保たれやすい機能(陰性四徴)
保たれやすい内容
眼球運動外眼筋は末期まで残存しやすい
感覚感覚障害は原則きたさない
膀胱直腸機能括約筋障害を残しにくい
知的機能認知は比較的保たれる(前頭側頭型合併例を除く)
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