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理由で解く 作業療法士

QO54P030 作業療法評価学

出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午後 問30
問題
脳卒中片麻痺に用いる上肢機能検査のうち、32点満点でプログラム作成のための標準回復プロフィールが用意されているのはどれか。
選択肢
1 MAL(motor activity log)
2 MAS
3 MFT
4 SIAS
5 STEF
解答
正解3(MFT)
解説

MFT(脳卒中上肢機能検査)は32点満点で、回復段階に応じた標準回復プロフィールが用意され訓練プログラム作成に活用できる。

MFT(Manual Function Test:脳卒中上肢機能検査)は脳卒中片麻痺の上肢・手指機能を評価する検査で、上肢運動・把握・つまみ・書字などの8項目・32点満点で採点する。得点分布に基づく『標準回復プロフィール』が用意されており、患者の回復段階を推定して段階的な訓練プログラムを立案・追跡できる点が特徴である。他はいずれも該当しない。MALは麻痺手のADLでの使用量と質を自己報告する尺度、STEFは主に健常者との比較で上肢の巧緻性・スピードを測る100点満点の検査、SIASは片麻痺の総合的機能評価、MASはMotor Assessment Scale等で32点満点・標準回復プロフィールという特徴を持たない。

紛らわしい検査は「何を・どう数えるか」で覚えると崩れにくい。STEFは大きさや形の異なる10種類の物品を移動させる所要時間を1〜10点に換算し、左右別に合計する(各100点満点)。SIASは麻痺側運動機能・筋緊張(腱反射を含む)・感覚・関節可動域・疼痛・体幹機能・視空間認知・言語機能・非麻痺側機能という9つの機能障害を計22項目で評価し、各項目0〜3点または0〜5点で採点する。MALは麻痺側上肢の使用量(amount)と動作の質(quality)を動作項目ごとに0〜5点で聞き取り、平均点として表す。

✗ 1. 誤り
MAL(motor activity log)
麻痺手のADL使用量(amount)と質(quality)を患者が自己報告する尺度。32点満点ではない
✗ 2. 誤り
MAS
運動機能評価尺度で、32点満点・標準回復プロフィールという特徴はない
✓ 3. 正しい
MFT
8項目・32点満点で標準回復プロフィールを備え、プログラム作成に活用
✗ 4. 誤り
SIAS
片麻痺の運動・感覚・筋緊張などを総合評価する尺度で本問の条件に合致しない
✗ 5. 誤り
STEF
上肢の巧緻性・スピードを測る100点満点の検査で、32点満点ではない
ポイント
  • MFT=脳卒中上肢機能検査、32点満点、標準回復プロフィール
  • STEF=上肢巧緻性、100点満点(健常比較)
  • MAL=麻痺手使用の量と質の自己報告、SIAS=片麻痺の総合評価
  • MASは略称が2通り=Modified Ashworth Scale(痙縮を0・1・1+・2・3・4の6段階)とMotor Assessment Scale(運動機能)。いずれも32点満点ではない
  • MFTは32点満点をさらに100点満点に換算して表す
比較表
脳卒中片麻痺・上肢関連評価の特徴
検査特徴
MFT32点満点・標準回復プロフィール・プログラム作成
STEF上肢巧緻性、100点満点
MAL麻痺手のADL使用量・質を自己報告
SIAS片麻痺の総合機能評価
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