学習トップ / 理由で解く 臨床医学各論 / 第8章 ▸ H. 外傷 / Q34A077
理由で解く 臨床医学各論
小児が手をついて転倒・転落し、肘関節部に疼痛・変形・著明な腫脹をきたしたときにまず考える骨折を問う設問で、答えは上腕骨顆上骨折である。
上腕骨の遠位端は、内側上顆と外側上顆のすぐ上(顆上部)で前後に薄く扁平になっており、骨としては構造上いちばん弱い。小児は靱帯がゆるく肘が過伸展しやすいため、肘を伸ばして手をついて転ぶと、この前後に薄い顆上部に後方へ折れ曲がる力が集中して折れる(伸展型が大多数)。転位すると遠位骨片が後方へずれるため、肘の変形・強い腫脹・自動運動不能という本症例そのままの所見になる。前方には上腕動脈と正中神経が走るので、腫脹と骨片の圧迫による血行障害が起こりうる点でも急ぐべき骨折である。
| 骨折 | 好発年齢 | 典型的な受傷機序 | 主な所見 |
|---|---|---|---|
| 上腕骨顆上骨折 | 学童期の小児 | 肘伸展位で手をついて転倒・転落 | 肘の変形・著明な腫脹・自動運動不能 |
| 上腕骨内側上顆骨折(裂離) | 小児〜青年 | 肘の外反強制、前腕屈筋群の牽引、肘関節脱臼に合併 | 肘内側の圧痛・腫脹 |
| 橈骨頭骨折 | 成人 | 手をついて橈骨頭が上腕骨小頭に圧迫される | 肘外側の圧痛、前腕回内・回外時痛 |
| 肘頭骨折 | 成人 | 肘を直接打つ、上腕三頭筋による牽引 | 肘後方の圧痛、肘の自動伸展困難 |
解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。