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理由で解く 臨床医学各論

Q0871 整形外科疾患

出典:あマ指 第21回(2013) 問題86
問題
肩関節の腱板損傷が多いのはどれか。
選択肢
1 棘上筋
2 肩甲下筋
3 棘下筋
4 小円筋
解答
正解1(棘上筋)
解説
✓ 1. 正しい
棘上筋
棘上筋は腱板損傷で最も損傷頻度が高い筋である。棘上筋腱は肩峰と上腕骨大結節の間を通過しており、肩関節の挙上動作時にこれらの構造に挟まれやすい(インピンジメント)。加齢に伴う腱の変性も加わり、断裂が最も起こりやすい部位である。中高年に好発し、夜間痛や挙上困難が特徴的な症状である。
✗ 2. 誤り
肩甲下筋
肩甲下筋は腱板の前方構成要素で、肩関節の内旋に主に関与する。単独損傷の頻度は棘上筋より明らかに低いが、広範囲腱板断裂では損傷に含まれることがある。肩甲下筋は肩甲骨の前面(肋骨面)に位置し、小結節に停止する。
✗ 3. 誤り
棘下筋
棘下筋は腱板の後方構成要素で、肩関節の外旋に主に関与する。棘上筋に次いで損傷頻度が高いとされるが、単独での断裂は比較的まれであり、棘上筋断裂の進展として後方に拡大した場合に損傷されることが多い。
✗ 4. 誤り
小円筋
小円筋は腱板の後下方構成要素で、肩関節の外旋に補助的に関与する。腱板構成筋4筋の中で損傷頻度は最も低い。棘下筋と同様に外旋作用をもつが、解剖学的に肩峰下の圧迫を受けにくい位置にある。
ポイント
  • 腱板は「棘上筋・棘下筋・肩甲下筋・小円筋」の4筋で構成され、最も損傷頻度が高いのは棘上筋である。
  • 棘上筋腱は肩峰下で挟まれやすく(インピンジメント症候群)、加齢変性も加わり断裂しやすい。
  • 腱板損傷の臨床症状: 挙上時の疼痛(有痛弧徴候)、夜間痛、肩関節外転・挙上の筋力低下。
  • 重要用語: 腱板、棘上筋、インピンジメント症候群、回旋筋腱板 を正確に理解しておくこと。
比較表
筋名 位置 主な作用 損傷頻度
棘上筋 上方 外転(初動) 最多
棘下筋 後方 外旋 2番目
肩甲下筋 前方 内旋 3番目
小円筋 後下方 外旋(補助) 最少
解説画像
あマ指 第21回(2013) 問題86|肩関節の腱板損傷が多いのはどれか。 解説図
あマ指 第21回(2013) 問題86|肩関節の腱板損傷が多いのはどれか。
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