学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ E. 皮膚科疾患 / Q1396

理由で解く 臨床医学各論

Q1396 その他の領域

出典:鍼灸 第1回(1993) 問題82
問題
皮膚疾患について正しいのはどれか。
選択肢
1 円形脱毛症はウイルス感染が原因である。
2 脂漏性湿疹は油脂を取り扱う人に多い。
3 接触性皮膚炎はウイルスとの接触により起こる。
4 帯状疱疹は分節性の神経皮膚炎である。
解答
正解4(帯状疱疹は分節性の神経皮膚炎である)
解説
✗ 1. 誤り
円形脱毛症はウイルス感染が原因である。
円形脱毛症は自己免疫機序が原因と考えられている。毛組織に対する自己免疫機序が考えられている、ウイルス感染が原因ではない。毛包に対するT細胞の自己免疫的攻撃により脱毛が生じる。「約2割は家族内で発生し、発症しやすい遺伝的素因がある」とも記載されている。
✗ 2. 誤り
脂漏性湿疹は油脂を取り扱う人に多い。
脂漏性湿疹(脂漏性皮膚炎)は皮脂分泌の多い部位(頭皮・顔面・耳介周囲など)に生じる湿疹である。「脂漏性皮膚炎」が列挙されている。皮脂分泌異常が原因であり、油脂を取り扱う職業との関連はない。マラセチア真菌の関与も指摘されている。
✗ 3. 誤り
接触性皮膚炎はウイルスとの接触により起こる。
接触性皮膚炎は外来性の物質の接触によって生じる皮膚炎である。金属、植物、果物、日用品、化粧品、医薬品など日常の生活で接触しうるほとんどすべての物質が接触原となりうる、ウイルスが原因ではない。IV型アレルギー(遅延型)による細胞性免疫が主な発症機序である。
✓ 4. 正しい
帯状疱疹は分節性の神経皮膚炎である。
帯状疱疹は分節性の神経皮膚炎と表現できる。水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)が脊髄後根神経節に潜伏感染した後、免疫力低下時に再活性化して発症する。特定の皮膚分節(デルマトーム)に沿って一側性に疼痛を伴う水疱が帯状に出現する。神経節から皮膚への神経走行に沿って発症するため、分節性の神経皮膚炎と呼ばれる。
ポイント
  • 帯状疱疹はVZVの再活性化により、特定の皮膚分節(デルマトーム)に沿って一側性に発症する分節性の神経皮膚炎である。
  • 円形脱毛症は自己免疫機序が原因であり、ウイルス感染ではない。
  • 接触性皮膚炎はアレルゲン・刺激物質との接触が原因であり、IV型アレルギーが関与する。
  • 重要用語: 帯状疱疹、デルマトーム、円形脱毛症、自己免疫、接触性皮膚炎 を正確に理解しておくこと。
比較表
皮膚疾患 原因・機序 主な症状
円形脱毛症 自己免疫(T細胞による毛包攻撃) 境界明瞭な円形脱毛斑
脂漏性湿疹 皮脂分泌異常・マラセチア真菌 頭皮・顔面の紅斑・鱗屑
接触性皮膚炎 外来物質との接触(IV型アレルギー) 接触部位の紅斑・水疱
帯状疱疹 VZVの再活性化 デルマトームに沿った水疱・疼痛
解説画像
鍼灸 第1回(1993) 問題82|皮膚疾患について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第1回(1993) 問題82|皮膚疾患について正しいのはどれか。
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