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理由で解く 臨床医学各論

Q0933 循環器疾患

出典:鍼灸 第1回(1993) 問題83
問題
急性心筋梗塞の所見で誤っているのはどれか。
選択肢
1 GOT の上昇
2 軽度または中等度の発熱
3 白血球減少
4 赤沈促進
解答
正解3(白血球減少)
解説
✗ 1.
GOT の上昇
✗ 正しい。急性心筋梗塞では心筋細胞の壊死により細胞内の酵素が血中に逸脱するため、GOT(AST)は上昇する。GOTは発症後6〜12時間で上昇し始め、24〜48時間でピークに達する。他にもCK(4〜6時間)、ミオグロビン(1〜4時間)、トロポニンT(3〜12時間)、LDHなどの心筋逸脱酵素も上昇する。
✗ 2.
軽度または中等度の発熱
✗ 正しい。急性心筋梗塞では心筋壊死に伴う炎症反応や壊死組織の吸収熱として、37〜38度程度の軽度から中等度の発熱がみられる。発熱は通常発症後24時間以内に出現し、数日間持続する。広範囲の梗塞ほど高熱・持続期間が長い傾向がある。
✓ 3. 誤り
白血球減少
急性心筋梗塞では心筋壊死に対する炎症反応として白血球は増加(白血球増多)する。白血球減少ではなく白血球増多が正しい所見であり、「白血球減少」は急性心筋梗塞の所見として誤りである。白血球増多は発症後数時間以内に出現し、通常は数日で正常化する。
✗ 4.
赤沈促進
✗ 正しい。急性心筋梗塞では心筋壊死による炎症反応を反映して赤沈(赤血球沈降速度)は促進する。白血球増多が先行し、やや遅れて赤沈促進がみられるのが特徴的な時間経過である。CRP上昇も炎症マーカーとして同時期に認められる。
ポイント
  • 急性心筋梗塞の検査所見の時間経過を理解する:ミオグロビン(1〜4時間)→CK(4〜6時間)→トロポニンT(3〜12時間)→GOT/LDH(6〜12時間)。白血球増多も早期に出現し、赤沈促進はやや遅れる。
  • 白血球は「増加」が正しく、「減少」は誤り。心筋壊死に対する炎症反応であることを理解する。
  • 急性心筋梗塞では発熱(37〜38度)もみられ、壊死組織の吸収熱や炎症反応が原因である。
  • 重要用語: 心筋逸脱酵素, 白血球増多, GOT(AST), CK, トロポニンT を正確に理解しておくこと。
比較表
検査所見 急性心筋梗塞での変化 出現時期
GOT(AST) 上昇 6〜12時間
白血球数 増加(増多) 数時間以内
赤沈 促進 白血球増多よりやや遅れる
発熱 37〜38度 24時間以内
CK 上昇 4〜6時間
解説画像
鍼灸 第1回(1993) 問題83|急性心筋梗塞の所見で誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第1回(1993) 問題83|急性心筋梗塞の所見で誤っているのはどれか。
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