学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ C. 麻酔科 / Q1356

理由で解く 臨床医学各論

Q1356 その他の領域

出典:あマ指 第5回(1997) 問題88
問題
麻酔薬の投与経路として用いられないのはどれか。
選択肢
1 筋肉
2 動脈
3 直腸
4 静脈
解答
正解2(動脈)
解説
✗ 1.
筋肉
✗ 正しい。筋肉内投与は麻酔の前投薬(アトロピンなど)や鎮静薬・鎮痛薬の投与経路として用いられる。も凍傷の解凍時に著しい疼痛を訴える場合には筋注用の鎮痛薬を使用する。静脈確保が困難な場合や前投薬としてケタミンの筋肉内投与が行われることもある。
✓ 2. 誤り
動脈
動脈内投与は麻酔薬の投与経路として用いられない。動脈は高圧の血管であり薬剤の注入には不適切で、誤って動脈内に投与すると末梢組織への血流障害や組織壊死を引き起こす危険がある。記載されている麻酔薬の投与経路は静脈内・吸入・クモ膜下腔・硬膜外腔・粘膜面・皮下などであり、動脈は含まれない。
✗ 3.
直腸
✗ 正しい。直腸内投与は主に小児の全身麻酔導入に用いられることがある。直腸粘膜から麻酔薬が吸収され全身に作用する。静脈確保が困難な小児において、静脈路確保前の導入法として有用な場合がある。チオペンタールの直腸内投与などが知られている。
✗ 4.
静脈
✗ 正しい。静脈内投与は全身麻酔の導入・維持に最も一般的に用いられる投与経路である。静脈麻酔薬を静脈投与することにより、麻酔薬が血流にのって全身に分布し、中枢神経の神経細胞に作用する。プロポフォール、チオペンタール、ミダゾラムなどが使用される。
ポイント
  • 動脈内投与は麻酔薬の投与経路として用いられない。誤注入による末梢組織壊死のリスクがある。
  • 麻酔薬の投与経路: 静脈内(最も一般的)、吸入(全身麻酔)、筋肉内(前投薬)、直腸内(小児)、クモ膜下腔・硬膜外腔(局所麻酔)、粘膜面(表面麻酔)。
  • 全身麻酔の導入は通常、静脈麻酔薬の静注で行い(急速導入)、乳幼児では吸入麻酔薬による緩徐導入が選択される。
  • 重要用語: 麻酔薬投与経路、動脈内投与禁忌、静脈麻酔、急速導入 を正確に理解しておくこと。
比較表
投与経路 使用例 備考
静脈内 プロポフォール、チオペンタール 最も一般的、導入・維持
吸入 セボフルラン、亜酸化窒素 麻酔器回路から投与
筋肉内 ケタミン、前投薬 静脈確保困難時の代替
直腸内 チオペンタール(小児) 小児の導入に使用
クモ膜下腔 リドカイン、テトラカイン 脊髄クモ膜下麻酔
硬膜外腔 リドカイン、ブピバカイン 硬膜外麻酔
粘膜面 リドカイン(噴霧・塗布) 表面麻酔
動脈内 使用しない 組織壊死のリスク
解説画像
あマ指 第5回(1997) 問題88|麻酔薬の投与経路として用いられないのはどれか。 解説図
あマ指 第5回(1997) 問題88|麻酔薬の投与経路として用いられないのはどれか。
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