学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ B. 一般外科 / Q1327

理由で解く 臨床医学各論

Q1327 その他の領域

出典:あマ指 第5回(1997) 問題89
問題
熱傷について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 熱で生じた損傷である。
2 熱傷面積が重傷度を左右する。
3 低温熱傷は体温より低い温度で起こる。
4 水疱形成は第2 度である。
解答
正解3(低温熱傷は体温より低い温度で起こる)
解説
✗ 1.
熱で生じた損傷である。
✗ 正しい。熱傷は熱エネルギーによる皮膚・組織の損傷であり正しい記述である。高熱の気体(炎、蒸気、ガス)、液体(お湯、油脂、化学品)、固体(電熱器、熱くなった金属機器類、食品、懐炉の類)に接触した場合や直射日光に長時間さらされたような場合に熱の物理的作用で体表に発生する。
✗ 2.
熱傷面積が重傷度を左右する。
✗ 正しい。熱傷面積は重症度を大きく左右する。熱傷はその深達度と範囲の両方によって重症度が決まる。II度ないしIII度の熱傷による受傷面積が体表の15%になるとショックに陥る危険性がかなり大きい。9の法則や手掌法で熱傷面積を判定する。
✓ 3. 誤り
低温熱傷は体温より低い温度で起こる。
低温熱傷は体温より低い温度で起こるという記述は誤りである。低温熱傷は44~50℃程度の比較的低温(ただし体温36~37℃以上)の熱源に長時間接触することで生じる。湯たんぽ、カイロ、電気あんか、電気毛布などが原因となる。体温より低い温度では熱傷は起こらない。
✗ 4.
水疱形成は第2 度である。
✗ 正しい。水疱形成は真皮までの損傷を示すII度熱傷の特徴的所見であり正しい記述である。は浅達性II度・深達性II度ともに水疱形成が挙げられている。I度では発赤のみで水疱なし、III度では羊皮紙様で水疱形成や痛覚はない。
ポイント
  • 低温熱傷は44~50℃程度の体温以上の比較的低温の熱源に長時間接触することで生じ、体温より低い温度では熱傷は起こらない。
  • 熱傷の重症度は深達度と範囲(面積)の両方で決まり、面積15%以上(II度以上)でショックの危険性が高まる。
  • 熱傷面積の判定法には「9の法則」(広範囲、成人で各部位を9%の倍数で算定)と「手掌法」(手掌が体表面積の約1%)がある。
  • 重要用語: 低温熱傷、44~50℃、熱傷面積、深達度 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 低温熱傷 通常の熱傷
熱源温度 44~50℃ 高温(60℃以上)
接触時間 長時間(数時間) 短時間
外見上の変化 軽度に見える 明瞭
実際の深達度 深部まで及ぶ(II度深達性~III度) 外見と一致しやすい
治癒 治りにくい 深達度に応じて様々
解説画像
あマ指 第5回(1997) 問題89|熱傷について誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第5回(1997) 問題89|熱傷について誤っている記述はどれか。
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