学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ B. 一般外科 / Q1349

理由で解く 臨床医学各論

Q1349 その他の領域

出典:鍼灸 第30回(2022) 問題60
問題
腎前性腎不全の病因はどれか。
選択肢
1 出血性ショック
2 前立腺癌
3 後腹膜腫瘍
4 急性腎炎症候群
解答
正解1(出血性ショック)
解説
✓ 1. 正しい
出血性ショック
出血性ショックは腎前性腎不全の代表的な病因である。出血により循環血液量が減少すると腎臓への血流が著しく低下し、糸球体濾過量が減少して腎不全に至る。もショックでは「乏・無尿」が生じ、「原則バルーンカテーテルを留置して、時間当たりの尿量モニター」が必要。腎前性腎不全は腎臓自体には障害がなく、原因を除去すれば腎機能は回復しうる。
✗ 2. 誤り
前立腺癌
前立腺癌は前立腺の腫大により尿道を圧迫し、尿の排出を障害する。これは腎後性腎不全(尿路の閉塞が原因)に分類される。尿路閉塞が持続すると水腎症を経て腎機能が不可逆的に低下するおそれがある。前立腺肥大症も同様の機序で腎後性腎不全の原因となる。
✗ 3. 誤り
後腹膜腫瘍
後腹膜腫瘍は尿管を外部から圧迫し尿の通過を障害することがあり、腎後性腎不全の原因となりうる。両側尿管の閉塞が生じた場合に腎不全をきたす。後腹膜線維症やリンパ腫なども同様の機序をとることがある。
✗ 4. 誤り
急性腎炎症候群
急性腎炎症候群は糸球体に炎症が生じる疾患で、腎実質自体の障害による腎性腎不全に分類される。溶連菌感染後に好発し、血尿・蛋白尿・浮腫・高血圧を呈する。腎臓そのものの病変であるため腎前性ではない。
ポイント
  • 腎不全は「腎前性(腎血流低下)」「腎性(腎実質障害)」「腎後性(尿路閉塞)」の3つに分類される。
  • 出血性ショックは腎前性腎不全の代表的原因。腎前性は原因除去で回復しうるが、放置すると急性尿細管壊死(腎性)に進行する。
  • ショックの治療原則は「心肺蘇生」「原因疾患の治療」「重要臓器の機能維持」の3つである。
  • 重要用語: 腎前性腎不全、腎性腎不全、腎後性腎不全、出血性ショック を正確に理解しておくこと。
比較表
分類 原因部位 代表的疾患 特徴
腎前性 腎血流低下 出血性ショック、脱水、心不全 原因除去で回復可能
腎性 腎実質障害 急性腎炎、急性尿細管壊死 腎臓そのものの障害
腎後性 尿路閉塞 前立腺癌、後腹膜腫瘍、尿路結石 閉塞解除で回復可能
解説画像
鍼灸 第30回(2022) 問題60|腎前性腎不全の病因はどれか。 解説図
鍼灸 第30回(2022) 問題60|腎前性腎不全の病因はどれか。
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