学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ A. 感染性呼吸器疾患 / Q0280

理由で解く 臨床医学各論

Q0280 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第30回(2022) 問題59
問題
非結核性抗酸菌症について正しいのはどれか。
選択肢
1 男性に多い。
2 人から人へ感染する。
3 難治性である。
4 肺切除の対象とはならない。
解答
正解3(難治性である)
解説
✗ 1. 誤り
男性に多い。
非結核性抗酸菌症は男性に多いわけではなく、一般的に中高年女性に多い傾向が知られている。特にMAC(Mycobacterium avium complex)症は中高年のやせ型女性に好発する。
✗ 2. 誤り
人から人へ感染する。
非結核性抗酸菌はヒトからヒトへの感染はない。環境中(土中や水中)に広く存在する菌が感染源であり、結核菌のように空気感染を起こさないため、隔離の必要もない。
✓ 3. 正しい
難治性である。
非結核性抗酸菌症は難治性の疾患である。抗結核薬に対する抵抗性が高く、多剤併用療法でも治療困難な場合が多い。約10年後には呼吸器症状をきたすことが多いため、多剤治療を開始する場合も少なくない。
✗ 4. 誤り
肺切除の対象とはならない。
非結核性抗酸菌症では、薬物療法が無効な場合に外科的治療(肺切除術)が適応となることがある。限局した病変で薬物療法の効果が不十分な場合には手術が考慮される。
ポイント
  • 非結核性抗酸菌症は環境中に存在する抗酸菌(MAC:*Mycobacterium avium complex* が約7割を占める)による感染症である。
  • ヒトからヒトへの感染はないが、年の単位で緩徐に進行する難治性疾患であり、抗結核薬に対する抵抗性が高い。
  • 健常人での発病は少なく、気管支拡張症や陳旧性肺結核など既存の肺病変がある人に発病しやすい。
  • 重要用語: 非結核性抗酸菌症, MAC, 難治性, ヒト-ヒト感染なし を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 結核菌 非結核性抗酸菌
ヒト-ヒト感染 あり(空気感染) なし
感染源 感染者の喀痰 環境(土壌・水系)
治療反応性 標準治療で良好 抗結核薬に抵抗性、難治性
届出義務 あり(2類感染症) なし
解説画像
鍼灸 第30回(2022) 問題59|非結核性抗酸菌症について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第30回(2022) 問題59|非結核性抗酸菌症について正しいのはどれか。
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