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理由で解く 臨床医学各論

Q1345 その他の領域

出典:鍼灸 第16回(2008) 問題78
問題
「20歳の男性。10日前、バイク事故により頸椎を損傷し脊髄損傷となった。上肢下肢に麻痺がある。」この患者の病態管理で適切でないのはどれか。
選択肢
1 頸部保護
2 体温管理
3 体位変換
4 持続導尿
解答
正解4(持続導尿)
解説
✗ 1.
頸部保護
✗ 正しい。頸椎損傷では不安定な頸椎をカラーやハローベストなどで固定し、二次的な脊髄損傷を予防することが重要である。脊髄損傷が疑われるときには頸椎保護カラーをつけ、頸部を固定し、むやみに動かさないようにする、頸部の安静と保護は急性期管理の基本である。
✗ 2.
体温管理
✗ 正しい。脊髄損傷では自律神経障害により体温調節機能が障害されるため体温管理が重要となる。損傷高位以下では発汗機能が低下し環境温度の影響を受けやすくなる(ポイキロサーミア=変温状態)。バイタルサインとして体温の重要性が強調されている。
✗ 3.
体位変換
✗ 正しい。長期臥床による褥瘡を予防するため定期的な体位変換(2時間ごとが目安)が必要である。特に頸椎損傷による四肢麻痺では自力での体動が不可能なため、看護ケアとして体位変換を行う。知覚障害のある部位は褥瘡の発生リスクが極めて高い。
✓ 4. 誤り
持続導尿
脊髄損傷急性期の排尿障害(尿閉)に対し、持続導尿(バルーンカテーテル留置)は尿路感染症のリスクが高いため推奨されない。標準的な管理法は間欠的導尿(清潔間欠導尿: CIC)であり、膀胱の感染リスクを低減しながら定期的に排尿を行う方法が適切とされる。
ポイント
  • 脊髄損傷の排尿管理では「間欠導尿(CIC)」が推奨され、「持続導尿」は尿路感染リスクが高いため不適切。
  • 脊髄損傷急性期の管理: 頸部保護(二次損傷防止)、体温管理(体温調節障害)、体位変換(褥瘡予防)、間欠導尿(排尿管理)。
  • 頸椎損傷が疑われるときは頸椎保護カラーで固定し、むやみに動かさないことが明記されている。
  • 重要用語: 間欠導尿(CIC)、持続導尿、尿路感染症、褥瘡予防 を正確に理解しておくこと。
比較表
管理項目 適切な対応 不適切な対応
頸部固定 カラー・ハローベスト装着 固定なしで頸部を動かす
体温管理 環境温調整・保温 管理なし(変温状態放置)
褥瘡予防 2時間ごとの体位変換 長時間の同一体位
排尿管理 間欠導尿(CIC) 持続導尿(バルーン留置)
解説画像
鍼灸 第16回(2008) 問題78|「20歳の男性。10日前、バイク事故により頸椎を損傷し脊髄損傷となった。上肢下肢に麻痺がある。」この患者の病態管理で適切でないのはどれか。 解説図
鍼灸 第16回(2008) 問題78|「20歳の男性。10日前、バイク事故により頸椎を損傷し脊髄損傷となった。上肢下肢に麻痺がある。」この患者の病態管理で適切でないのはどれか。
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