学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ B. 一般外科 / Q1330

理由で解く 臨床医学各論

Q1330 その他の領域

出典:鍼灸 第7回(1999) 問題84
問題
熱傷の重症度に関係しないのはどれか。
選択肢
1 年齢
2 性別
3 受傷面積
4 損傷の深さ
解答
正解2(性別)
解説
✗ 1.
年齢
✗ 正しい。年齢は熱傷の重症度を左右する重要な因子である。小児は体表面積あたりの体液量が成人と異なり免疫力も未熟であるため重症化しやすい。また高齢者は創傷治癒力の低下や基礎疾患の存在から重症化しやすく、同じ熱傷面積でも予後が不良となりやすい。
✓ 2. 誤り
性別
性別は熱傷の重症度判定因子に含まれない。熱傷の重症度は「深達度と範囲の両方」によって決まる、性別は評価項目に入っていない。Artzの基準やBI(Burn Index)においても性別は考慮されない。
✗ 3.
受傷面積
✗ 正しい。受傷面積は重症度判定において最も重要な因子の一つである。「9の法則」と「手掌法」による面積算定がある。9の法則では成人の身体各部位を体表面積の9%またはその2倍の18%に区分し、手掌法では片手の手掌が体表面積の約1%に相当する。II度以上で15%を超えるとショックの危険が高まる。
✗ 4.
損傷の深さ
✗ 正しい。損傷の深さ(深達度)は重症度を決定する主要因子である。I度(発赤のみ)、浅達性II度(水疱形成)、深達性II度(知覚鈍麻)、III度(皮膚全層壊死、無痛)に分類されており、深達度によって治療方針と予後が大きく異なる。
ポイント
  • 熱傷の重症度は「受傷面積」「損傷の深さ(深達度)」「年齢」「受傷部位」で判定される。性別は重症度に直接関係しない。
  • 受傷面積の算定には「9の法則」(広範囲用、成人で各部位を9%の倍数で算定)と「手掌法」(狭い範囲、手掌=体表面積の約1%)を用いる。
  • 深達度はI度からIII度まで分類され、治療方針(保存的治療か手術か)に直結する。
  • 重要用語: 9の法則、手掌法、深達度、受傷面積 を正確に理解しておくこと。
比較表
深達度 損傷範囲 主な症状 治癒期間
I度 表皮のみ 発赤・疼痛、水疱なし 数日
浅達性II度 真皮中層まで 水疱形成、強い疼痛 1~2週間
深達性II度 真皮下層まで 水疱、知覚鈍麻 3~4週間
III度 皮膚全層~皮下 蒼白・乾燥、無痛 植皮が必要
解説画像
鍼灸 第7回(1999) 問題84|熱傷の重症度に関係しないのはどれか。 解説図
鍼灸 第7回(1999) 問題84|熱傷の重症度に関係しないのはどれか。
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