学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ B. 閉塞性呼吸器疾患 / Q0291

理由で解く 臨床医学各論

Q0291 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第7回(1999) 問題83
問題
気管支喘息について正しい記述はどれか。
選択肢
1 若年者より老人に多い。
2 低酸素血症をきたしやずい。
3 人工呼吸は禁忌である。
4 予後は良好である。
解答
正解2(低酸素血症をきたしやすい)
解説
✗ 1. 誤り
若年者より老人に多い。
気管支喘息は老人に限らず、小児から成人まで幅広い年齢層で見られる。小児の累積有症率は6.4%、成人では3.0%(1995年報告)であり、さらに増加傾向にある。都市部に多く、非都市部に少ない傾向もある。
✓ 2. 正しい
低酸素血症をきたしやずい。
気管支喘息は低酸素血症をきたしやすい。発作時には気道狭窄と気管支腺の過分泌により換気障害が生じ、ガス交換が障害される。重症発作では著明な低酸素血症から意識障害や心停止に至ることもある。
✗ 3. 誤り
人工呼吸は禁忌である。
重症の喘息発作(喘息重積発作)では人工呼吸管理が必要となることがあり、禁忌ではない。薬物療法で改善しない重症例では気管挿管と人工呼吸管理が救命に不可欠な場合がある。
✗ 4. 誤り
予後は良好である。
気管支喘息は死亡例もあり、予後が常に良好とは限らない。年間約4千人の喘息死症例(2001年データ)が報告されている。自己判断による服薬中止や過信による受診遅延が重篤な喘息発作による死亡の原因となっている。
ポイント
  • 気管支喘息は好酸球・リンパ球を主体とした気道の慢性炎症であり、気道狭窄と気管支腺の過分泌状態が特徴である。
  • 発作時には気道狭窄によりガス交換が障害され、低酸素血症をきたしやすい。重症例では人工呼吸管理が必要となる。
  • 年間約4千人の喘息死が報告されており、適切な長期管理と発作時の迅速な対応が予後改善に重要である。
  • 重要用語: 低酸素血症, 喘息重積発作, 喘息死, 長期管理 を正確に理解しておくこと。
比較表
重症度 症状 治療
軽症間欠型 週1回未満の発作 短時間作用型β2刺激薬頓用
軽症持続型 週1回以上の発作 低用量吸入ステロイド
中等症持続型 毎日の症状 中用量吸入ステロイド+長時間作用型β2刺激薬
重症持続型 日常生活制限 高用量吸入ステロイド+複数薬剤
解説画像
鍼灸 第7回(1999) 問題83|気管支喘息について正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第7回(1999) 問題83|気管支喘息について正しい記述はどれか。
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