学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ B. 閉塞性呼吸器疾患 / Q0290

理由で解く 臨床医学各論

Q0290 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第6回(1998) 問題79
問題
肺気腫の原因として適切でないのはどれか。
選択肢
1 加齢
2 肺癌
3 慢性気管支炎
4 喫煙
解答
正解2(肺癌)
解説
✗ 1.
加齢
✗ 正しい。加齢は肺気腫の原因因子の一つである。加齢に伴い肺弾性収縮力が低下し、肺機能が生理的に低下する。禁煙しても加齢変化による肺機能低下は避けられないが、喫煙者に比べてその速度は緩やかである。
✓ 2. 誤り
肺癌
肺癌は悪性腫瘍であり、肺気腫の原因ではない。喫煙が両疾患の共通の危険因子ではあるが、腫瘍の増殖と肺胞壁の破壊は全く異なる病態である。肺気腫患者に肺癌が合併することはあるが、因果関係としては肺癌が肺気腫を引き起こすわけではない。
✗ 3.
慢性気管支炎
✗ 正しい。慢性気管支炎は肺気腫と密接に関連する疾患である。両疾患は同じ原因物質から生じ、混在する症例も多いため、気道閉塞を認める両疾患を合わせてCOPD(慢性閉塞性肺疾患)と総称されている。
✗ 4.
喫煙
✗ 正しい。喫煙は肺気腫の最大の原因である。喫煙者の約15%が加齢変化以上の肺機能低下をきたし、禁煙により以後の低下率は加齢変化の範囲まで軽減する。
ポイント
  • 肺気腫の原因は喫煙が最大であり、その他に大気汚染、慢性気管支炎、加齢、遺伝的要因(α1-アンチトリプシン欠損症)がある。
  • 肺癌は喫煙が共通の危険因子であるが、肺気腫の原因ではない。両疾患が同一患者に合併することはある。
  • 慢性気管支炎と肺気腫は同じ原因物質から生じ、両疾患を合わせてCOPDと呼ぶ。
  • 重要用語: 肺気腫, 喫煙, COPD, 慢性気管支炎, α1-アンチトリプシン欠損症 を正確に理解しておくこと。
比較表
因子 肺気腫との関連
喫煙 最大の原因(喫煙者の約15%で発症)
大気汚染 原因となる
慢性気管支炎 原因となる(COPDとして合併)
加齢 原因となる(肺弾性収縮力低下)
遺伝的要因 原因となる(α1-アンチトリプシン欠損症)
肺癌 原因とならない
解説画像
鍼灸 第6回(1998) 問題79|肺気腫の原因として適切でないのはどれか。 解説図
鍼灸 第6回(1998) 問題79|肺気腫の原因として適切でないのはどれか。
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