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理由で解く 臨床医学各論

Q1299 リウマチ性疾患・膠原病

出典:鍼灸 第22回(2014) 問題66
問題
全身性硬化症(強皮症)でみられるのはどれか。
選択肢
1 出血傾向
2 ブドウ膜炎
3 肺線維症
4 リンパ節腫脹
解答
正解3(肺線維症)
解説
✗ 1. 誤り
出血傾向
出血傾向は特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、血友病、DICなどの血液凝固異常でみられる所見であり、強皮症では通常みられない。強皮症の血管障害はレイノー現象や肺高血圧症として現れる。
✗ 2. 誤り
ブドウ膜炎
ブドウ膜炎はベーチェット病の四大主症状の一つであり、サルコイドーシスでもみられるが、強皮症の症状ではない。ベーチェット病のブドウ膜炎は発作性に再発を繰り返し、失明の原因となりうる。
✓ 3. 正しい
肺線維症
全身性硬化症(強皮症)では皮膚の線維化に加え、内臓にも線維化が波及する。肺線維症は最も重要な内臓病変であり、労作時呼吸困難や乾性咳嗽を呈し、進行すると呼吸不全に至る。胸部CTでは下葉優位の間質性陰影(蜂巣肺)がみられ、強皮症の主要な死因の一つである。
✗ 4. 誤り
リンパ節腫脹
リンパ節腫脹は悪性リンパ腫やウイルス感染症(EBV感染など)の特徴的所見であり、強皮症の主徴ではない。強皮症の主病態はコラーゲンの過剰産生による線維化であり、リンパ組織の腫大は特徴的でない。
ポイント
  • 全身性硬化症の内臓病変は「肺線維症」「食道蠕動低下」「腎クリーゼ」「肺高血圧症」が重要であり、予後を左右する
  • 肺線維症は強皮症の主要な死因の一つであり、早期発見のために呼吸機能検査やHRCTが行われる
  • 強皮症の自己抗体は抗Scl-70抗体(びまん型)と抗セントロメア抗体(限局型)で型分類に用いる
  • 重要用語: 肺線維症、食道蠕動低下、腎クリーゼ、抗Scl-70抗体 を正確に理解しておくこと。
比較表
全身性硬化症の内臓病変 症状 予後への影響
肺線維症 労作時呼吸困難、乾性咳嗽 主要死因
食道蠕動低下 嚥下障害、逆流性食道炎 QOL低下
腎クリーゼ 急激な高血圧、腎不全 緊急対応要
肺高血圧症 労作時呼吸困難、右心不全 予後不良
解説画像
鍼灸 第22回(2014) 問題66|全身性硬化症(強皮症)でみられるのはどれか。 解説図
鍼灸 第22回(2014) 問題66|全身性硬化症(強皮症)でみられるのはどれか。
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