学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ J. 神経痛 / Q1220

理由で解く 臨床医学各論

Q1220 神経疾患

出典:鍼灸 第4回(1996) 問題83
問題
疾患と症状との組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 変形性関節症 ― 安静時痛
2 坐骨神経痛 ― 腱反射亢進
3 脊柱管狭窄症 ― 間欠性跛行
4 胸髄損傷 ― 四肢麻痺
解答
正解3(脊柱管狭窄症 ― 間欠性跛行)
解説
✗ 1. 誤り
変形性関節症 ― 安静時痛
変形性関節症は運動開始時痛(起動時痛)や荷重時痛が特徴であり、安静時には痛みが軽減する。 安静時痛が著明な場合は関節リウマチや化膿性関節炎など他の疾患を疑う必要がある。 変形性関節症の痛みは「動き始め」に強く、動かしているうちに軽減する特徴がある。
✗ 2. 誤り
坐骨神経痛 ― 腱反射亢進
坐骨神経痛は末梢神経の障害であり、腱反射は低下または消失する。 腱反射亢進は上位運動ニューロン障害(錐体路障害)の所見であり、末梢神経障害である坐骨神経痛では逆方向の変化を示す。 坐骨神経痛ではラセーグ徴候陽性が特徴的所見であり、原因の80%は腰椎椎間板ヘルニアである。
✓ 3. 正しい
脊柱管狭窄症 ― 間欠性跛行
脊柱管狭窄症では脊柱管の狭窄により馬尾神経や神経根が圧迫され、歩行時に下肢痛やしびれが出現し、休息すると改善する間欠性跛行が特徴的にみられる。 前屈位をとると脊柱管が拡大し症状が改善するのも本疾患の特徴であり、自転車は楽に乗れる(前屈位)が歩行は困難になる。 50〜60代以降の高齢者に多い。
✗ 4. 誤り
胸髄損傷 ― 四肢麻痺
胸髄損傷では損傷部位以下の両下肢の対麻痺(paraplegia)を呈し、四肢麻痺にはならない。 四肢麻痺(quadriplegia)は頸髄損傷で生じる所見であり、胸髄損傷とは異なる。 損傷レベルと麻痺範囲の対応は頻出であり、正確に把握する必要がある。
ポイント
  • 脊柱管狭窄症の間欠性跛行は歩行時の下肢痛・しびれが特徴で、前屈位・休息で改善する。閉塞性動脈硬化症の間欠性跛行との鑑別も重要である。
  • 疾患と症状の正しい対応を理解し、特に末梢性と中枢性の腱反射の違いを区別する。
  • 脊髄損傷は損傷高位により麻痺範囲が異なる: 頸髄→四肢麻痺、胸髄→対麻痺。
  • 重要用語: 脊柱管狭窄症, 間欠性跛行, 馬尾神経圧迫, 前屈位改善 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 正しい症状 誤った記述
変形性関節症 運動開始時痛・荷重時痛 安静時痛(×)
坐骨神経痛 腱反射低下・消失、ラセーグ徴候 腱反射亢進(×)
脊柱管狭窄症 間欠性跛行(正しい組合せ)
胸髄損傷 対麻痺(両下肢) 四肢麻痺(×、頸髄損傷の所見)
解説画像
鍼灸 第4回(1996) 問題83|疾患と症状との組合せで正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第4回(1996) 問題83|疾患と症状との組合せで正しいのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手