学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ J. 神経痛 / Q1221

理由で解く 臨床医学各論

Q1221 神経疾患

出典:鍼灸 第4回(1996) 問題85
問題
疾患と神経ブロックとの組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 後頭神経痛 ― 硬膜外ブロック
2 坐骨神経痛 ― 星状神経節ブロック
3 三叉神経痛 ― 顔面神経ブロック
4 五十肩 ― 肩甲上神経ブロック
解答
正解4(五十肩 ― 肩甲上神経ブロック)
解説
✗ 1. 誤り
後頭神経痛 ― 硬膜外ブロック
後頭神経痛には硬膜外ブロックではなく、後頭神経ブロック(大後頭神経ブロック)が適応となる。 大後頭神経は第2頸神経の後枝であり、その走行上でのブロックが直接的に有効である。 テグレトール(カルバマゼピン)の内服も後頭神経痛の治療に用いられることがある。
✗ 2. 誤り
坐骨神経痛 ― 星状神経節ブロック
坐骨神経痛には星状神経節ブロックではなく、硬膜外ブロックや坐骨神経ブロックが適応となる。 星状神経節ブロックは頭頸部・上肢の疾患に有効であり、腰下肢の坐骨神経痛には適応がない。 坐骨神経痛の原因の80%は腰椎椎間板ヘルニア(L4/L5最多)であり、仙骨部硬膜外ブロックも適応となる。
✗ 3. 誤り
三叉神経痛 ― 顔面神経ブロック
三叉神経痛には顔面神経ブロックではなく、三叉神経ブロック(三叉神経節ブロック)が適応となる。 顔面神経は主に運動神経であり、三叉神経が顔面の知覚を支配するため、痛みの治療には三叉神経へのアプローチが必要である。 顔面神経ブロックは片側顔面けいれんの治療に用いられるものであり、疼痛治療には適さない。
✓ 4. 正しい
五十肩 ― 肩甲上神経ブロック
五十肩(肩関節周囲炎)に対しては肩甲上神経ブロックが有効である。 肩甲上神経は肩関節の知覚の約70%を支配する混合神経であり、ブロックにより効果的な除痛と肩関節の可動域改善が期待できる。 ステロイドの注入を併用することもある。
ポイント
  • 五十肩には肩甲上神経ブロック、後頭神経痛には後頭神経ブロック、坐骨神経痛には硬膜外ブロックが適応であることを覚える。
  • 疾患名と適応神経ブロックの組合せは頻出であり、神経の走行・支配領域から理解する。
  • 顔面神経は運動神経であるため痛みの治療には用いず、三叉神経(知覚神経)のブロックが三叉神経痛に適応となる点を区別する。
  • 重要用語: 五十肩, 肩甲上神経ブロック, 疾患と神経ブロックの対応 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 適応される神経ブロック
後頭神経痛 大後頭神経ブロック
坐骨神経痛 硬膜外ブロック・坐骨神経ブロック
三叉神経痛 三叉神経節ブロック
五十肩 肩甲上神経ブロック
顔面神経麻痺 星状神経節ブロック
解説画像
鍼灸 第4回(1996) 問題85|疾患と神経ブロックとの組合せで正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第4回(1996) 問題85|疾患と神経ブロックとの組合せで正しいのはどれか。
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