学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ I. 末梢神経性疾患 / Q1212

理由で解く 臨床医学各論

Q1212 神経疾患

出典:あマ指 第28回(2020) 問題62
問題
肘部管症候群を疑う所見はどれか。
選択肢
1 フローマン徴候陽性
2 ファレンテスト陽性
3 母指球筋の萎縮
4 下垂手
解答
正解1(フローマン徴候陽性)
解説
✓ 1. 正しい
フローマン徴候陽性
フローマン徴候陽性は肘部管症候群(尺骨神経障害)を疑う重要な所見である。 尺骨神経麻痺により母指内転筋が障害されるため、紙を母指と示指で挟む際に母指のIP関節が代償的に屈曲する現象がみられる。 肘部管症候群では鷲手変形、小指球筋・骨間筋の萎縮、環指・小指のしびれもみられる。
✗ 2. 誤り
ファレンテスト陽性
ファレンテスト陽性は手根管症候群(正中神経障害)の所見であり、肘部管症候群(尺骨神経障害)の検査ではない。 ファレンテストは手関節を最大掌屈位に保持し、正中神経領域のしびれが誘発されるかを確認する検査である。
✗ 3. 誤り
母指球筋の萎縮
母指球筋の萎縮は正中神経障害(手根管症候群)でみられる所見である。 肘部管症候群(尺骨神経障害)では母指球筋ではなく、小指球筋や骨間筋の萎縮がみられる。
✗ 4. 誤り
下垂手
下垂手は橈骨神経麻痺の所見であり、手関節の背屈と手指のMP関節伸展が不能となった状態である。 肘部管症候群では下垂手ではなく、鷲手(かぎ爪手)がみられる。
ポイント
  • フローマン徴候陽性は肘部管症候群(尺骨神経障害)の代表的所見であり、母指内転筋の麻痺を反映する。
  • 肘部管症候群・手根管症候群・橈骨神経麻痺の特徴的所見の違いを整理して覚える。
  • 肘部管症候群では環指・小指のしびれ、小指球筋・骨間筋の萎縮、鷲手変形が進行性にみられる。
  • 重要用語: 肘部管症候群, フローマン徴候, 尺骨神経, 鷲手, 手根管症候群との鑑別 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 障害神経 特徴的所見
肘部管症候群 尺骨神経 フローマン徴候・鷲手・小指球筋萎縮
手根管症候群 正中神経 ファレンテスト・ティネル徴候・母指球筋萎縮
橈骨神経麻痺 橈骨神経 下垂手
解説画像
あマ指 第28回(2020) 問題62|肘部管症候群を疑う所見はどれか。 解説図
あマ指 第28回(2020) 問題62|肘部管症候群を疑う所見はどれか。
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