学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ I. 末梢神経性疾患 / Q1213

理由で解く 臨床医学各論

Q1213 神経疾患

出典:あマ指 第29回(2021) 問題51
問題
ギラン・バレー症候群で正しいのはどれか。
選択肢
1 末梢神経障害である。
2 呼吸筋麻痺はない。
3 伳反射は亢進する。
4 髄液蛋白質が低下する。
解答
正解1(末梢神経障害である。)
解説
✓ 1. 正しい
末梢神経障害である。
ギラン・バレー症候群は急性の末梢神経障害(脱髄性多発神経炎)である。 先行する呼吸器系・消化器系の感染を契機に自己免疫機序により末梢神経の髄鞘が障害され、対称性の四肢弛緩性麻痺が上行性に進行する。 神経根を含む末梢神経が多巣性に障害を受ける疾患であり、中枢神経の疾患ではない。
✗ 2. 誤り
呼吸筋麻痺はない。
ギラン・バレー症候群の重症例では呼吸筋麻痺が生じ、人工呼吸管理が必要となることがある。 呼吸筋麻痺は生命に関わる重篤な合併症であり、呼吸機能の綿密なモニタリングが不可欠である。
✗ 3. 誤り
伳反射は亢進する。
ギラン・バレー症候群は末梢神経障害(下位運動ニューロン障害)であるため、腱反射は減弱から消失する。 腱反射の亢進は上位運動ニューロン障害(錐体路障害)でみられる所見であり、本症とは逆である。
✗ 4. 誤り
髄液蛋白質が低下する。
ギラン・バレー症候群では髄液たんぱく質は上昇(増加)する。「たんぱく細胞解離」(たんぱく増加・細胞数正常)が特徴的な髄液所見であり、低下ではない。 末梢神経の炎症により血液-髄液関門の透過性が亢進し、たんぱくが髄液中に漏出するために起こる。
ポイント
  • ギラン・バレー症候群は末梢神経の脱髄性疾患であり、中枢神経障害ではない。重症例では呼吸筋麻痺が生じうる。
  • 腱反射は減弱〜消失(下位運動ニューロン障害)、髄液はたんぱく細胞解離(たんぱく増加)が特徴である。
  • 治療は血漿交換療法や免疫グロブリン大量療法が中心であり、ステロイドは有効性が証明されていない。
  • 重要用語: ギラン・バレー症候群, 末梢神経障害, 呼吸筋麻痺, 腱反射消失, たんぱく細胞解離 を正確に理解しておくこと。
比較表
検査項目 ギラン・バレー症候群の所見
腱反射 減弱〜消失
髄液たんぱく 増加(たんぱく細胞解離)
髄液細胞数 正常
神経伝導速度 低下(脱髄型)
呼吸筋 重症例で麻痺(人工呼吸管理)
解説画像
あマ指 第29回(2021) 問題51|ギラン・バレー症候群で正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第29回(2021) 問題51|ギラン・バレー症候群で正しいのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手