学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ I. 末梢神経性疾患 / Q1200

理由で解く 臨床医学各論

Q1200 神経疾患

出典:あマ指 第17回(2009) 問題70
問題
ベル麻痺について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 額のしわがなくなる。
2 開眼が困難になる。
3 鼻唇溝が浅くなる。
4 口角が下垂する。
解答
正解2(開眼が困難になる。)
解説
✗ 1.
額のしわがなくなる。
✗ 正しい。ベル麻痺は末梢性顔面神経麻痺であり、前頭筋が障害されるため患側の額のしわ寄せが不能となり、しわがなくなる。 末梢性では上・下顔面ともに障害されるため、額のしわ消失は典型的な所見である。
✓ 2. 誤り
開眼が困難になる。
ベル麻痺では「開眼困難」ではなく「閉眼困難」が正しい所見である。 顔面神経は眼輪筋を支配しており、麻痺すると閉眼ができなくなり兎眼を呈する。開眼は上眼瞼挙筋(動眼神経支配)の機能であり、顔面神経麻痺では障害されない。 開眼困難がみられるのは動眼神経麻痺による眼瞼下垂や、重症筋無力症における眼瞼下垂である。
✗ 3.
鼻唇溝が浅くなる。
✗ 正しい。顔面神経麻痺により頬筋や口輪筋が障害され、患側の鼻唇溝が浅くなる。 鼻唇溝の浅化は末梢性顔面神経麻痺の典型的な視診所見である。
✗ 4.
口角が下垂する。
✗ 正しい。口輪筋の麻痺により患側の口角が下垂し、水がこぼれたり口笛がふけなくなる。 口角の下垂は顔面神経麻痺の代表的所見であり、正しい記述である。
ポイント
  • ベル麻痺では閉眼困難(兎眼)がみられ、開眼困難ではない。開眼困難は動眼神経麻痺や重症筋無力症でみられる眼瞼下垂の症状である。
  • 末梢性顔面神経麻痺では額のしわ消失・閉眼困難・鼻唇溝浅化・口角下垂が四大所見となる。
  • 末梢性では額を含む片側全体が麻痺するが、中枢性では額は保たれる点が重要な鑑別ポイントである。
  • 重要用語: ベル麻痺, 閉眼困難, 兎眼, 眼瞼下垂との鑑別 を正確に理解しておくこと。
比較表
症状 ベル麻痺(顔面神経) 動眼神経麻痺
眼の障害 閉眼困難(兎眼) 開眼困難(眼瞼下垂)
支配筋 眼輪筋 上眼瞼挙筋
額のしわ 消失 正常
解説画像
あマ指 第17回(2009) 問題70|ベル麻痺について誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第17回(2009) 問題70|ベル麻痺について誤っている記述はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手