学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ I. 末梢神経性疾患 / Q1201

理由で解く 臨床医学各論

Q1201 神経疾患

出典:鍼灸 第18回(2010) 問題66
問題
小児期の上腕骨外顆骨折後、成人になって起こる神経障害はどれか。
選択肢
1 腋窩神経麻痺
2 橈骨神経麻痺
3 正中神経麻痺
4 尺骨神経麻痺
解答
正解4(尺骨神経麻痺)
解説
✗ 1. 誤り
腋窩神経麻痺
腋窩神経麻痺は上腕骨外科頸骨折や肩関節脱臼に合併するものであり、上腕骨外顆骨折とは関連しない。 腋窩神経は三角筋を支配し、麻痺すると肩関節の外転障害が生じる。
✗ 2. 誤り
橈骨神経麻痺
橈骨神経麻痺は上腕骨骨幹部骨折に合併しやすく、外顆骨折との関連は低い。 橈骨神経は上腕骨中央部の橈骨神経溝を走行するため、骨幹部骨折で損傷を受けやすい。
✗ 3. 誤り
正中神経麻痺
正中神経麻痺は上腕骨顆上骨折に合併しやすいが、外顆骨折では尺骨神経が障害される。 顆上骨折では正中神経や上腕動脈(フォルクマン拘縮の原因)の損傷に注意が必要である。
✓ 4. 正しい
尺骨神経麻痺
小児期の上腕骨外顆骨折後に外反肘変形が遺残すると、肘の外側で尺骨神経が慢性的に牽引・圧迫され、数年〜数十年後に遅発性尺骨神経麻痺をきたす。 これは肘部管症候群の一因であり、鷲手変形やフローマン徴候、環指・小指のしびれ、手の内在筋萎縮がみられる。 「小児期の上腕骨外顆骨折後の外反肘」が絞扼の原因として記載されている。
ポイント
  • 上腕骨外顆骨折後の外反肘変形は遅発性尺骨神経麻痺の重要な原因である。骨折後数年〜数十年経過して発症する点が特徴的である。
  • 上腕骨の骨折部位と合併する神経麻痺の対応(外科頸→腋窩、骨幹部→橈骨、顆上→正中、外顆→尺骨)を確実に覚える。
  • 尺骨神経麻痺の症状は鷲手変形・フローマン徴候・環指小指のしびれ・手の内在筋萎縮である。
  • 重要用語: 上腕骨外顆骨折, 外反肘, 遅発性尺骨神経麻痺, 肘部管症候群 を正確に理解しておくこと。
比較表
骨折部位 合併しやすい神経障害
上腕骨外科頸骨折 腋窩神経麻痺
上腕骨骨幹部骨折 橈骨神経麻痺
上腕骨顆上骨折 正中神経麻痺
上腕骨外顆骨折(外反肘) 尺骨神経麻痺(遅発性)
解説画像
鍼灸 第18回(2010) 問題66|小児期の上腕骨外顆骨折後、成人になって起こる神経障害はどれか。 解説図
鍼灸 第18回(2010) 問題66|小児期の上腕骨外顆骨折後、成人になって起こる神経障害はどれか。
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