学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ I. 末梢神経性疾患 / Q1198

理由で解く 臨床医学各論

Q1198 神経疾患

出典:鍼灸 第8回(2000) 問題71
問題
ギラン・バレー症候群で誤っているのはどれか。
選択肢
1 髄液タンパク減少
2 四肢脱力
3 深部反射減弱
4 顔面神経麻痺
解答
正解1(髄液タンパク減少)
解説
✓ 1. 誤り
髄液タンパク減少
ギラン・バレー症候群では髄液検査で「たんぱく細胞解離」が特徴的にみられる。これはたんぱくが増加し細胞数は正常という所見であり、髄液たんぱくは減少ではなく増加する。 末梢神経の炎症により血液-髄液関門の透過性が亢進し、アルブミンなどのたんぱくが髄液中に漏出するために起こる。
✗ 2.
四肢脱力
✗ 正しい。四肢の弛緩性脱力(運動麻痺)はギラン・バレー症候群の主症状であり、正しい記述である。 下肢から上行性に進行し、対称性に出現する。重症例では呼吸筋麻痺に至るため注意が必要である。
✗ 3.
深部反射減弱
✗ 正しい。末梢神経の脱髄により深部腱反射は減弱から消失する。正しい記述である。 腱反射の低下・消失は下位運動ニューロン障害を示す所見であり、ギラン・バレー症候群の診断に不可欠である。
✗ 4.
顔面神経麻痺
✗ 正しい。ギラン・バレー症候群では脳神経にも障害が及び、しばしば両側性の顔面神経麻痺を合併する。正しい記述である。 外眼筋麻痺・運動失調・腱反射消失を三主徴とするフィッシャー症候群はギラン・バレー症候群の亜型として知られる。
ポイント
  • ギラン・バレー症候群の髄液所見は「たんぱく細胞解離」(たんぱく増加・細胞数正常)であり、たんぱくは減少ではなく増加する。
  • たんぱく細胞解離はギラン・バレー症候群の診断に不可欠な所見であり、この知識は確実に定着させる。
  • 主症状は対称性の上行性弛緩性麻痺・腱反射消失・顔面神経麻痺であり、多くは自然軽快する。
  • 重要用語: たんぱく細胞解離, 髄液たんぱく増加, 弛緩性麻痺, 腱反射消失 を正確に理解しておくこと。
比較表
所見 ギラン・バレー症候群 ALS(筋萎縮性側索硬化症)
運動ニューロン障害 下位のみ(末梢神経脱髄) 上位+下位の両方
腱反射 減弱〜消失 亢進(上位運動ニューロン障害)
髄液所見 たんぱく細胞解離 正常
経過 急性発症・自然軽快 慢性進行性・予後不良
知覚障害 軽度(主に運動障害) なし
解説画像
鍼灸 第8回(2000) 問題71|ギラン・バレー症候群で誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第8回(2000) 問題71|ギラン・バレー症候群で誤っているのはどれか。
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