学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ I. 末梢神経性疾患 / Q1195

理由で解く 臨床医学各論

Q1195 神経疾患

出典:鍼灸 第7回(1999) 問題72
問題
罹患神経と疾患との組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 正中神経 ― 手根管症候群
2 視神経 ― ギラン・バレー症候群
3 動眼神経 ― ベル麻痺
4 腓骨神経 ― 梨状筋症候群
解答
正解1(正中神経 ― 手根管症候群)
解説
✓ 1. 正しい
正中神経 ― 手根管症候群
手根管症候群は手根管内で正中神経が圧迫される絞扼性神経障害である。 手根管は手根骨と屈筋支帯で囲まれたトンネルで、正中神経と屈筋腱が通過する。 圧迫により母指〜環指橈側1/2の掌側にしびれや痛みが出現し、進行すると母指球筋の萎縮(猿手)をきたす。 ファーレンテスト陽性やティネル徴候陽性が診断に有用である。
✗ 2. 誤り
視神経 ― ギラン・バレー症候群
ギラン・バレー症候群は末梢運動神経の脱髄性疾患であり、視神経(中枢神経に分類される)は罹患しない。 視神経の障害は多発性硬化症や視神経炎などでみられる疾患であり、ギラン・バレー症候群とは全く病態が異なる。
✗ 3. 誤り
動眼神経 ― ベル麻痺
ベル麻痺は顔面神経(第VII脳神経)の末梢性麻痺であり、動眼神経(第III脳神経)の障害ではない。 動眼神経麻痺では眼瞼下垂・眼球運動障害・瞳孔散大がみられ、ベル麻痺の症状とは全く異なる。
✗ 4. 誤り
腓骨神経 ― 梨状筋症候群
梨状筋症候群は梨状筋による坐骨神経の圧迫であり、腓骨神経の障害ではない。 坐骨神経は殿部で梨状筋の下を通過するため、梨状筋の緊張や肥大により圧迫を受け臀部痛や下肢痛を生じる。
ポイント
  • 手根管症候群=正中神経、ベル麻痺=顔面神経、梨状筋症候群=坐骨神経の対応関係を正確に把握する。
  • 罹患神経と疾患名の組合せは頻出テーマであり、各神経の走行と絞扼されやすい部位を理解する。
  • ギラン・バレー症候群は末梢神経の疾患であり、視神経(中枢神経)は障害されない。
  • 重要用語: 手根管症候群, 正中神経, ベル麻痺, 顔面神経, 梨状筋症候群, 坐骨神経 を正確に理解しておくこと。
比較表
罹患神経 疾患名 特徴的所見
正中神経 手根管症候群 猿手・ファーレンテスト陽性
顔面神経 ベル麻痺 閉眼不能・兎眼・口角下垂
坐骨神経 梨状筋症候群 臀部痛・下肢放散痛
総腓骨神経 腓骨神経麻痺 下垂足・鶏歩
尺骨神経 肘部管症候群 鷲手・フローマン徴候
解説画像
鍼灸 第7回(1999) 問題72|罹患神経と疾患との組合せで正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第7回(1999) 問題72|罹患神経と疾患との組合せで正しいのはどれか。
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